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恋愛日記
恋愛リレー小説 - 青春

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恋愛日記 10

「おい!!なんか元気ないぞ?」
元気がない私に黒田が声をかけてくれた。さっきまで暗かったのに……いきなり心が晴れて、笑顔になった。
(これが恋ってやつなのかな?)

「そんな事ないよ!で、どうしたの?」
「『どうしたの?』って前に言っておいたじゃん!!今日でしょ?ケーキ屋!」
「…ああ!そうだったね〜!どうする?」
もちろん忘れているわけないが、わざと忘れていたふりをした。
「放課後に玄関って事になったから!!あと俺の後輩っていうのわ知らないと思うけど、真田ってヤツなんだ!よろしく〜♪」
「うん後でね〜♪…」
手を振って黒田を見送りハッと気付く。
(ん?真田…どこかで聞いたような…)
「何考え込んでるのよ?」
理彩がん〜?と唸る私を見て笑う。
「あ、おはよ。別に大したことじゃ…」
放課後のことを考えると何となく顔がにやける。
「ずいぶん幸せそうじゃない…ま☆今日は私も彰んち行くんで超幸せ気分なんだけど〜♪」
「うらやましいことで」
「なんか電話できいたんだけど妹も今日は遅くなるらしいから♪邪魔されないしね〜」
幸せそうな笑顔の理彩を横目で見て、私は笑う。
(てことは遥美ちゃんもついてくるんだな…)
二人きりのはずが、気付けば五人…。私は自然とため息が漏れる。


――そして放課後
昇降口には、すでに伊織ちゃんと遥美ちゃんの姿があった。そしてもう一人。
「あれ?」
私は指を差す。その先には本屋で見かけた一年生の男の子がいた。
「そっか…真田って君のことか」
世間は狭いなぁと思っていると遥美が怒りだした。  「なんであんたが黒田先輩と知り合いなのよ!?初耳よ!?」
「うるさいなぁ。高島に何でいちいち言わなきゃなんないんだよ」
どうやら二人は犬猿の仲らしい。
「えーと…黒田ってまだなの?」
私はとりあえずはなしかけてみることにしたら、真田君がすぐ反応してくれた。
「純君ッスか?まだみたいですね!ところで坂下先輩!俺の事覚えてますか?」
黒田との関係をしつこく聞いてくる遥美ちゃんを無視して、真田君は目を輝かせながら聞いてくる。
「えーと…本屋であった子だよね、覚えてるけど…」
「こいつ綾先輩の事前から可愛い可愛いってしつこくて!!まあ先輩とわつり合わないからやめとけ!って言ったんですけどね〜バカだから〜」
また遥美ちゃんと真田君の言い争いが始まった。

「遥美〜!」
いきなり後ろから声がして、その声が聞こえたとたん、遥美と真田君の言い争いが止まった。
「ほら、ダーリンが呼んでるぞ!」
(ん〜…?ダーリン?)
「真田うるさい!………拓ぅ〜!掃除終わったの〜?帰ろ?」
(……遥美ちゃんってブラコンだと思ったけど、ちゃんと彼氏いたのね…)

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