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恋愛日記
恋愛リレー小説 - 青春

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恋愛日記 22

「あぁ、理彩って子かぁ」
黒田は少し笑いながら理彩達を見ている。
(……隠れる事なかったかな?)
今更なんか恥ずかしくなってきた……。
「じゃあ場所変えますかね」
立ち上がってこちらを見て笑いかけた。
「そうしましょうか★」
場所を変えるという事に安心して立ち上がった瞬間、彰と目があってしまった。
とりあえずペコリと頭を下げて公園の出口に向かおうとした。
公園の出口まで来た時、気になり後ろを振り返る。理彩の顔は俯いていてよくわからないけど、何だか心配である。
「…ごめん黒田。今日はここで…私、理彩達が話し終わるの待ってる」
私が黒田のカバンを引っ張ってお願いすると、黒田はやっぱり笑ってくれて「わかった」と言ってくれた。
「じゃあまた明日ね」
互いに手を振って別れると、私は公園の入り口近くのベンチに座った。この位置からだと少し体をずらせば二人を見ることができた。
「また喧嘩かなぁ?」
私がため息混じりにそう言って視線をずらすと、茂みに人影が見えた。
「……ん?」
目をこらして見ると、そこには彰と理彩の様子を伺う遥美ちゃんがいた。
「…遥美…ちゃん?」
「あ!…綾先輩…」
見られてしまった!!と言わんばかりに、遥美ちゃんはあたふたしてバランスを崩し転んでしまった。
「何やってんの…ほら、こっち来なよ。彰のこと待ってるんでしょ?」
遥美は罰が悪そうに私の座るベンチに近づいてきて座った。
「先輩は何してるんですか?」
「私は理彩を…ね?なんで二人あんな雰囲気なのか知ってる?」
遥美はちらりと二人の座るベンチを見て知らないと答えた。
「本当に?」
私は遥美の肩を軽く押さえて問いかけた。
「・・・・知らないもん!!」
っぷいと横をむいた遥美の顔は子供っぽくて可愛らしかった。でもこのままシラをきらせるワケにはさせない!
「わかった。じゃあ遥美ちゃんの事信じるよ?いいのね?」

「……嘘ついた。知ってます!!私のせいなの!!……………多分。」
やっぱり…と私はため息で返事をする。
「で、でもでも!!私はただ、お兄ちゃんといつものように一緒に居たいだけで…別に理彩先輩とお兄ちゃん別れさせたいわけじゃないし…理彩先輩が遥美を邪魔扱いするからぁ〜」
だんだん遥美の目が目薬をさしたように潤んでいく。はたから見たら私が泣かしてると思われるではないか!?
「わかったわかった、わかったから泣かない!!遥美ちゃんの気持ちもわかるよ。でも理彩の気持ちもわかってあげて?悪気がないにしても、貴重な二人キリの時間邪魔されたら、理彩じゃなくても怒るよ…」

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