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恋愛日記
恋愛リレー小説 - 青春

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恋愛日記 23

遥美ちゃんは落ち込んだ様子で二人の座るベンチを見た。
「遥美ちゃんも彼氏いるからわかるよね?」
無言のまま時が経ち、暫くして遥美ちゃんは頭を縦に振った。でもその顔にはまだわだかまりが有るように見えた。

(…何で何も言わないのよ)
私はイライラしていた。
原因は先程の妹の事もあるが、彰の今の行動にもあった。
(全然話さなかったからって…話したいからって今ここに居るんじゃないの!?謝るなり何なりしてよ!!)
理彩がイライラしているのは彰も気付いていた。
(理彩怒ってるよな…)
彰はちらっと理彩の横顔を見た。
(………可愛いな〜…って怒ってる彼女みて何考えてるんだ!?)
ぶんぶんと首を横に振って今何をしたらいいか考えてみた。
(誤ろう。でも誤るだけで解決するのかな?理彩に笑ってほしいなぁ…どうやったら女って喜ぶんだ?そういえば前、遥美から嬉しそうにのろけ話聞いたような…たしか彼氏が抱きしめてくれた〜★とかだっけ?こうかな?)
俺は理彩を抱きしめてみた。
「!?」
急に抱き締められた理彩は、当然驚いていた。でも彰が何を思っているのか何となくわかったためクスッと笑みがこぼれた。
(んもー…私ってば心底彰に惚れちゃってるよ)
理彩も彰の背中に手を回す。彰の体温が心地よい。体に直に伝わる心臓の音が、トクントクン…と時を刻んでいる。
「…ごめんな理彩。この間言われて分かってたんだけどなぁ…」
「うん・・・わかってるから・・・もう大丈夫だよ,…怒っちゃって、ごめんね。」
理彩は顔をあげて彰を見つめた。
(うぅ……。なんでこんな理彩は可愛いんだ?)
「悪いのわ俺だから誤らないで?」
彰は理彩の口を優しく手で押さえた。理彩はそれでも静かにみつめ、そして軽く目を閉じる。(なんか大胆…かな?わかるかなぁ彰、この合図)自然に顔が赤くなる。
(キスしてよ、彰…)
しかし彰は一行にキスする様子がない。
理彩は苛つき、彰から離れた。
「理彩…?」
本当に彰は、自分の事が好きなのだろうか?「帰る…」
凄く不安になる…
私より妹の方が大事なの?そりゃ家族だから大事だろうケド…彼女が嫌な思いしてるのに何もしないって…
「理彩…待って!!」
好きなのは私だけ?彰は本当に私が好き?
「理彩!!」
ただの遊びとか?遊びだから何もしないの?--ガッ
「どうしたの?」

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