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恋愛日記
恋愛リレー小説 - 青春

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恋愛日記 3

「それにしても彰の妹!!あれはブラコンだね!」
しばらく私の話で盛り上がった後、話題はさっき見た遥美ちゃんのことになった。
「家デートとか邪魔したりして…もしかして普通のデートもついてくるとか!?」
理彩は一人で盛り上がっている。
「そんなの彰が止めるでしょ?」
私が笑うと理彩は立ち止まる。
「…彰、結構妹好きなのよね…」
「え゛!?」
悲しく笑う理彩を早く慰めねばと頭脳をフル回転させる。
「だ、大丈夫!理彩は彼女でしょ!?妹なんかより俄然優位☆のろけていいから落ち込まないでよぉ」
「うん〜」
理彩は彰からもらった指輪を眺めながらつぶやいた。
「妹……可愛かったね〜」
ったくこ〜ゆ〜事言う理彩見てるのは嫌だな…
「もう!!いい?もう一回言うよ?理彩は彼女なの!!ほら!指輪だってあるじゃん!妹にはないでしょ?」
「……うん!私は彰を信じてるし、気にしないほうがいいよね!」
ただの妹一人でこんなに落ち込んでるのが恋なのかなぁ〜?やっぱよくわかんないや。
「あ〜あ〜私も好きな人ほしいなぁ〜」
「好きな人が今までいないって訳じゃないんだからすぐ出来るよ!!」
「………出来たことないよぉ〜(泣)」
励ましたり励まされたりしながら、私たちは帰っていった。

――次の日
「おは〜」
私は先に来ていた理彩に手を振ってあいさつする。
「おはよ綾☆」
昨日の帰りとは比べものにならないくらい上機嫌で返事をする理彩に綾は驚く。
「何?なんかあった?」
「え〜別に♪ただぁ今日彰と一緒に帰れるって思うと顔がにやけちゃって〜」
理彩はハイテンションで話し続ける。私は少し残念だった。
「…私は今日から一人だよぉ」
わざと泣きそうな声で理彩に抱きつく。
「可哀相に泣け泣け」
理彩は私の頭をポンポン撫でた。
「早いトコ彼氏作ってさ、一緒に遊ぼうよ。ほら☆サッカー部の田中くんなんてどう?弓道部の吉田くんとか、綾とお似合いだと思うんだよね〜」
「誰それ…」
私は理彩が勧める男の子の顔が全く出てこなかった。
「…綾ってさぁ、もともと人の名前とか覚えないけど…興味無いと記憶の片隅にも残さないよね…」
理彩が呆れた様子で笑う。「クラスメートなら何となくわかるよ、あれが佐藤、塩田…」
私は教室にいる男子を指差していく。
「西山…ん?…あれ誰だっけ?」
名前がどうしても思い出せない男の子がいた。

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