（あの子、彼氏居たのかよ!?てゆーか私より年下のくせにお泊り!?）
女としての敗北感やら驚きやらで私は愕然とする。
「やっぱり心配だよなぁ…うち、親そう言うの気にしないからさぁ…やっぱり止めたほうがいいよな?」
彰の提案に私はダメ!!と叫んでしまった。
「あ、いやぁ…妹のしたいようにしてあげなよ」
私はやんわりほほえんで言った。
妹が何しようが関係ないが、自分達の邪魔をされるのだけは許せない!!そう思いとっさに彰を止めるがどうやらあまり聞いてもらえそうにない。
「そうかなぁ〜？でも俺、あいつの彼氏気にいらないんだよなぁ〜！」
「彼氏と話した事有るの?」
私は妹の話を止めない彰に不貞腐れているのを見せ付けるように、ブスっとした顔で返事をする。
「２、３回な…遥美の奴あの男のどこに惚れたんだか…」
ぶつぶつ続く彰の妹思いな話…私はとうとう大きくため息をついて真剣に彰の話を聞いてあげることにした。
「で?どこがどう気に入らないのよ?私彼氏のこと知らないからさ…なるべく分かりやすく教えてくれない?」
「あいつ…なんか女遊びしてそうなんだもん！」
普段あまり怒らない彰がほっぺたをふくらましてる。
（か…可愛い〜★）
笑いそうなのをおさえて私は彰の話の続きを聞く。
「なんでそう思うの？」
「………なんとなく…」
予想外の答えに私はびっくりした。
「彰が怒って言ったからそれほどの理由があると思ったのに〜！」
「えっと〜…あったあった！なんか喋り方が女たらしって感じなんだよ！」
「なにソレ！」
笑ってつっこみを入れた私だけど、ちょっと呆れた。
（兄妹お互いヤキモチやいてるし…）