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恋愛日記
恋愛リレー小説 - 青春

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恋愛日記 12

私は、ははは…と笑ってみせたが目は多分笑っていない。まぁいいか、と真田から黒田に視線を移す。
(真田くんのおかげで黒田のメアド知れたし…)
幸せに浸りながらやはりモンブランを食べていると携帯が鳴った。見るとメールで送り主は理彩だった。
【もう別れる!!】
「え!?」
私は携帯とフォークを握り締めて立ち尽くした。
「どうかした?」
黒田の優しい声も何だか心に響かない。親友の大ピンチ…私はごめん!と言って店から飛びだしていった。

「聞いてよぉ〜」
公園で待ち合わせた理彩は怒っていた。
「途中で妹が帰ってきてね!邪魔すんのよ!?彰も彰でしょうがないなぁ…とか言っちゃって!!私は嫌なのにぃ〜」
「また遥美ちゃんね…」
最近の理彩は遥美ちゃんへの嫉妬で怒ってばかり。
「それだけじゃないの!彰ってば部屋に着いたら漫画読み出すのよ!?彼女が自分のベッドに座って待ってるのに何でやる気だしてこないのよー!?」
きぃー!と怒り散らす理彩をなんとか落ち着かせる。
「そんな事で別れるなんて言わないの…はぁ、ケーキ食べ逃したじゃない」
私は三人のことが気になってため息を吐く。
「ケーキ?…黒田と会ってたの?」
「うん!遥美ちゃんの友達と真田って子と黒田で〜」
「なんだぁダブルデートかぁ〜!ってなんで二人じゃないのよぉぉ〜!!」
「えっと…遥美ちゃんがね……」
「ストーっプ!!遥美の話題だすなぁぁ〜!!」
理彩がまた怒りだしてなんとかなだめていたら公園の外から視線を感じた。
「理彩、嫉妬するって事は彰の事を理彩が好きだからだよ。それで別れても後悔するだけだって!!うしろ見てみ?」
「え?後ろ?………………彰だぁ…」
彰は家から飛びだした理彩を捜し回ったようで、息が乱れていた。
「ごめ…俺」
彰はうつむいて黙ってしまった。
「私…」
喋らない彰に痺れをきらし、理彩がつぶやくように話しだす。
「別に彰の家族とか妹と仲良くしたくないわけじゃない…でも、付き合いだしの今は、彰のこともっと知りたくて、彰にも私をもっと知ってほしくて…彰が妹思いなのは分かるけど、もう少しの間、私だけを見ててほしいの」
ごめんねわがままで…と理彩は頬を染める。理彩が一段と可愛くなる。
「理彩は悪くない…悪いの俺だ、ごめん」
「しかも俺、好きな子がベットの上に座ってて、恥ずかしくてなにやればいいのか分からなくて…」
「もぅいいよ…でも……今度デートする時は私をかまってね♪」
涙ぐみながら笑顔で喋ってる理彩は女の私にも、可愛く見えた。
そして二人は彰の家に帰っていった。
(なんか理彩達見ると、恋したくなってくるなぁ〜…そういえばあの三人はもう帰ったのかな?)

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