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四葉のクローバー。
恋愛リレー小説 - 青春

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四葉のクローバー。 8

……にしても、高校生に見えない同士がこう並んでみると
姉妹みたいだな。
そんな事を思いながら、虚ろげに二人を見比べて見ていると、
「敬太くん?」
 由香が俺の名前を呼んだ。
一人蚊帳の外だった俺は二人の会話は、
ほとんど聞いてなかった。
「あ、何?」
「もー敬太くんってば、聞いてなかったの?」
「はい、聞いてませんでした」
美保はクスクス笑いながら、
「今日は、由香ちゃんと一緒に学校行ってもいいよね」
「はぁ?」
いいよね。って何で疑問系じゃないんだよ。
「由香ちゃんと一緒に歩きたい気持ちはわかるけど、
今日は我慢してね」
「…………………」
どういう意味だよ、それ。
 そんないきさつで俺一人で登校することになったわけだ。
しかも、ちょうどよくと言うべきか、美保がいるクラスに由香は編入が決まったわけで、色々気が楽と言えば、楽なのだが……。
「おーい、敬太ぁ?」
気が付くと不抜けな声で祐介が呼んでいた。
「……なんだよ?」
「ほれ、美保ちゃん」
指差した方向には美保が大げさに手を振っていた。
「ホント、カワイイよなぁ、美保ちゃんって」
「……じゃあ付き合えば?」
「なーに、言ってんだよ。お前も知ってるくせに」
「うるせーよ」

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