四葉のクローバー。 21
「……………」
何か調子狂うな……。
今まで、挨拶くらいしか交わしたことなかったけど、
こんなキャラじゃなかったよな……。
あの美保と親友っていうだけでも、
相当な変わり者だと思うしな、
やっぱ昨日のことが関係あるのか?
「あ、でもやっぱり話そうかな」
「えっ!」
「いや、あの……」
「もしかしてさ、昨日のこととか関係ある?」
おそるおそる「昨日のこと」NGワードを出してみた。
すると、瑠璃さんは明らかに動揺してみせた。
「あぁ、やっぱり」
「…………!」
「そっか、なんとなくわかった。人生計画の意味」
人生計画=美保がどうして、
部屋に閉じこもってしまったのか、わかった。
「えっ?わかった……?」
「はい、何となく」
「うそでしょ?」
「いや、わかりましたよ」
「ホン……とうに?」
「あ、でも、まだ詳しいところまでは……」
と、瑠璃さんの顔を見ると、下を向いて、
何かを堪えていた。
「あ、どうかしま……」
グイッ、いきなり胸ぐらをつかまれた。
「えっ?」
瑠璃さんは、キリッとした目をさらにキツク
歪ませて、睨んでくる。
「あっ、あの……」
何で、俺がこんな目に合わないといけないんだよ。
震えが止まらない。俺、ホントに情けなっ……。
「私さ」
瑠璃さんがそのまま話しかけてくる。
俺の制服のシャツボタン、すでに上2つが飛んで
しまい、シャツの首筋の部分がベロンとしている。
「どうすればいいと思う?」
「………えっ?」
瑠璃さんのキツかった目からは、涙がジワッと
下瞼の方に溜まっていて、今にも零れ
落ちそうだ。