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恋愛リレー小説 - 悲恋

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Friend's 5

「あはは、だってさ、あの泥棒猫ってばあなたに振られたっていってずっと机に突っ伏して泣いてるのよ。笑いすぎてお腹が痛いくらい。私からゆうくんを奪ったあげく、自爆してっ…あはははは」


ぷちっ



何かがキレた。


笑いながら廊下をのたうちまわる夏美の指差す先には、机に泣き崩れている渚の姿があった。

〜〜〜〜

「…お前、見損なったよ。」

「え?なんのこと?」

「最低のイカサマ野郎だ。」

私はゆうくんをあの泥棒猫から守ったの。

「お前なんかもう知らない。」


へ?あんな泥棒猫よりあなたのために、私は、私は、

「じゃあな。」

なんで?私がいけないの?
あなたのことなら何でも知ってる。
あなたと何年も同じ時間を共有してる…
なんで…


フフフ


わかったわ。

まだゆうくんは目が覚めてないんだ?

フフフ

じゃあ私が起こしてあげる。
もう二度と…
私なしじゃ生きられないくらいに…

ククク…

〜〜〜〜


ぐすっ…

っすん…

なんで…

ゆうくんはそんな人?
絶対おかしいよ…



「渚、どうしたの!?」

「彩ちゃん…あのね…」

私は今朝のことを全部友達の彩に話した。
私の心がえぐられるみたいで、すごく辛かったけど、
彼女になら話しても大丈夫。
私の親友だものね。

「…ひどいね」

もう、どうしたら…

「わかったわ。とにかく、悠斗君に真相を聞いてみよう。私も手伝うからさ!」

ありがとう。

本当に親友だね。

本当に…


〜〜〜〜

許せない。

渚をこんなにするなんて。

悠斗君もよくわかんない。

だけど、夏美とかいう奴は最低だ。

泥棒猫はそっちよ。
でも、その女にわからないように行動しないといけないわね。


〜〜〜〜

僕は夏美を放って、渚に説明するために渚の机に走った。

「ごめん。」

隣にいた女子に蹴飛ばされた。
「なんだよ?渚を泣かしたんだろ…」

「渚、聞いてくれ、夏美はただの幼なじみで、なんでもないんだ。」

渚は黙って俯いている。

「じゃあこの写真はなんだよ?えぇ?」

こんな…
身に覚えがない。
まさか朝の…


「…し、知らないよ。第一、あんなやつと寝るなんて!」

〜〜〜〜

「寝る」

この一言に私は、こらえきれなくなった。
私は声を上げて泣いた。
彩が悠斗に詰め寄る。
「寝たのね!?」

「違う。そんなことないよ。」

「白状しろよ!!」


私は勢いよく机を叩いた。
「彩、待って!!」

拭っても拭っても涙が溢れてくる

「私は、私はね、ゆうくんを信じる。」 

〜〜〜〜

私はこの男がわからない。
渚もわからない。

なんでこんなに…

傷ついてるのに…

信じる?

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