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恋愛リレー小説 - 悲恋

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Friend's 1


 PM23:50

 窓から隣の庭を望む。
道路に人の気配はない。
明かりといえば自動販売機の明かりのみで、誰かに見つかることもないだろう。
私は、この二階から慣れた手つきでベランダや屋根を伝い、隣の家の部屋の窓を開ける。
案の定鍵はかかっていない。
なぜなら私が帰りがけに開けておいたからだ。

難なく侵入した私は、窓の鍵を閉めたのを確認し、無防備にベットの上で倒れている男の隣に寝そべった。
明日の朝まで至福の時間を楽しむとしよう…


AM7:45

僕は背中に違和感を感じながらも目覚ましを止めるために手を伸ばした。
目覚ましを止めて、まずは携帯の電源を入れる。
まだ視界がぼやけているが、気にせずメールがきていないかを確かめる。
いつもの通り、隣に住む幼なじみから一件と、彼女の「渚」から一件。

とりあえず返事は後で考えるとして、起きるとしよう。

僕は視界を180°反転させた。

僕の意識も180°反転した。

なんで?

何故?

どうして隣の家に住む人がいるのか。

僕にはわからなかった。

「おはようさん。」

・・・


「さて、早くおきないと遅刻するよ?」

そういう問題ではないだろう?

「なんでここにいるの?」

その時、階下から母親が毎朝自分を起こしに来ることを思い出し、そしてその母親の足音が階段を一段一段上がってきていることを理解した。

「早くおきなさい!」
母親はベットにうずくまる僕を見ていつものように言った。
「朝ご飯できてるからねー」
そういってドアを閉める。

「ゆうくん…大胆すぎ…」
今、彼女の体が自分の体と密着している。
しかしこれはしょうがないんだ。


母親に見つからないためにはこれしかなかったんだ、
そう自分に言い聞かせて、ベットから飛び出す。

ベットの上には、短パンとシャツだけを身につけた女性がニヤリと笑いながらこっちを見ている。
彼女、「夏美」はこういう奴ではなかった。

僕に渚という人生始まって以来の恋仲を持つ「彼女」ができたことを夏美には知らせなかった。
夏美は運動一筋のソフトボール部のエース的存在で、色恋には無関係を装っていたからであった。

しかし、僕が渚と付き合いはじめて少ししてから、どこかで噂を聞きつけたらしく、たまに探りをいれてきたりするが、僕はことごとくスルーしてきた。
彼女も、僕との「幼なじみ」といった関係を壊したくない為からか、

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