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私の秘密
官能リレー小説 - 若奥さん

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私の秘密 87

「汚しちゃいました、舞さん。着替えて行きましょう」
『あぁ……はぁぁ……ん……』
男性に抱えられ脱衣所で服を脱がされていく。力が入らず、朦朧としてされるがままだ。私と面識があるという男性が私のタンスやクローゼットを物色している。片割れの男性は裸の私が冷えないようにと抱き締めてソファーで座っている。
冷えないように気を使ってくれていても、露出度の高いものを着せられ、外では全裸で犯されるのだ。分かりきっている。私を抱き締めながら舌を絡ませてくる男性を抵抗せず受け入れながら、私は諦めの境地にいた。

『これ…ですか…』
「どうせ汚すから。この方がいいでしょう。」
シルクのサテンのようにツルツルのスリップ1枚だけ。お尻がかろうじて隠れるくらいの。
「これに昼間のロングカーデガンを着ればばれないですよ。」
『でも…』
そう、でもが通用する連中じゃない。ヒールを履くと冷たい夜の道へ踏み込んで行った。
私の家は比較的閑静な住宅街だ。一軒家もあればマンションやアパート、コーポも建ち並んでいる。しかし数キロ離れた街に新しくモールが建ち、その周辺に様々な商業施設もでき、そこを囲むようにマンションや家が建ち始めた。
そのためか私が住み始めた頃には空き家が目立ち、マンションやアパートも既に空き部屋が多かった。
住み続ける家庭は高齢の人が多く、暗い時間は出歩く人は多くない。だからこそ、露出調教には向いているのかもしれないが。
緩やかなカーブを描く細い道をまっすぐ歩いていく。もう自宅から300メートルは離れただろうか、点々とした薄暗い街灯と自販機の照明だけだが、それでも明るく感じてしまう。この夜道を独りで歩くにはきっと心細く感じるのだろう。だけど今の私にはまだ明るい。もう少し暗くあってほしいくらいだ。
『どこまで行くんですか?ここから先は…』
「そう、団地ですよ」
『あ…どうして脱がすんですか…やめて…』
ロングカーデガンを脱がされ、スリップだけの姿を晒してしまった。風は冷たいのに身体が火照る。首筋が涼しい。でも顔が、太股が、体幹が熱い。スリップさえ脱いでしまえば、煩わしい火照りから解放されるかしら…。
手がうずうずとスリップの裾へ伸びていく。こうすれば…
バイクのエンジン音が私の理性を呼び戻した。振り向くと空き家の角から地面に光が走っている。向こうからバイクが来る。私は身を隠そうとしたが、かろうじて自販機の端に身を寄せることしかできなかった。無情にもバイクはこちらへ曲がってきた。が……私に気づかずに目の前を走り抜けていった。さっきまで涼しかった首筋までもが汗ばむ。
「危なかったですね、舞さん」
『心臓が止まるかと思いました。ドキドキして身体が熱いです』
「ヒヤヒヤしたのではなく、ドキドキですか。身体が火照って仕方がないみたいですね」
『え…どういうこと…』
男性は私の太股を撫で、その指を私に見せた。
『きゃっ…え、嘘…』
「濡れてるんですよ、汗じゃなくて愛液で糸引いてるでしょ?」
『…』
「それにスリップ。乳首が立ってるの分かりますか?バイクが走り抜けるまで乳首は立ってませんでしたよ」
反応してしまうのだ。人に見られることで身体が、欲情してしまうのだ。
「癖が出来上がってしまいましたね」
『……へき?…性癖…ですか…』
「ええ」
『そうですね…でも、私の身体に刻み付けたのはあなた達です』
「そこは否定しません」
『も…もう…捲らないで……』
スリップがくるくると巻き上げられ、鎖骨まで捲り上げられた。鳥肌が立っているのは寒いからではない。敏感になっているからだ。

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