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私の秘密
官能リレー小説 - 若奥さん

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私の秘密 63

「離せコラ!おい!慎一てめえ!こんなことして無事で済むと思ってんのか!?覚悟できてんだろうな!」
慎一さんの存在に気付くと唯一動かせる頭を持ち上げてこちらを睨み付け、さらに大きな声で怒鳴り始めた。私の立っている位置から、弘人さんのダラリと垂れ下がった肉棒が見える。もし勃起していれば、きっと肛門が見えていただろう。他の男達は冷ややかな目で弘人さんを見ていた。
「やっぱり反省の気持ちはないか…。」
「何が反省だボケ!股濡らしてウズウズしてる女を望み通り逝かせてやって何が悪いんだよ!てめえらと何も変わらねえだろうが!」
強がりなのか、身動き取れない弘人さんはなお食って掛かる。
「女が本気で嫌がることはしない。それが最低限のルールだ。どんなに逝かせても傷を残すほど乱暴にしたら意味がないんだよ。」
リーダークラスと思われる威厳を持った風貌の男性が諭すように語りかけるが、弘人さんは聞き入れようともせず、物騒な暴言を吐き続けた。
「弘人、俺達は寝取りもするが自分の仕込んだ女や配偶者を品評会で仲間に貸し出して堪能させ合うというルールもある。お前、遠距離で婚約者がいるのに隠してたなぁ…」
その言葉に弘人さんは黙り混んだ。男が目で合図を送ると、更に奥の壁が開き、X型の拘束台に立ったまま磔にされた女性が現れた。
「志帆…志帆!おい!なんで志帆までいるんだよ!」
どうやら婚約者のようだ。冷淡な表情で見つめる者、これから起こることに不安を隠しきれないといった様子で見守る者、様々だ。いつの間にか私の隣にいた直美さんも同じく、不安そうだった。慎一さんは私と直美さんを後ろから包むようにして肩を抱いている。
婚約者の志帆という女性は気が強そうだった。ブルーにレースの刺繍が入ったお揃いのブラとショーツだけの姿で拘束されてはいるが、気丈にも男達を睨み付けている。むしろ、大声で怒鳴ってはいるが、弘人さんの方が志帆さんの姿を見るや不安や緊張が声から伝わって来るようだった。
「なぜ彼女がいるのか分からないか?我々は寝取りの組織だ。制裁を加えるなら当然お前が最も大切に思っている相手を寝取るだけだ。」
男は感情に波が立たないのか、冷たい表情を崩さない。そのまま志帆さんの方を向くと話しかけた。
「私達の勝手な争い事に巻き込んでしまって申し訳ない。君の身体に傷をつけないことは約束するよ。ただ、婚約者である弘人から寝取り、心を奪うだけだ。何か言うことはあるかい?」
気丈な彼女は怒りの表情を崩さず、男の方を睨み続けた。そしておもむろに口を開くと、男ではなく弘人さんに話しかけた。言葉に力を込め、男を睨み付けたまま。
『弘人…』
弘人さんは志帆さんの語りかけに緊張した面持ちだ。
『あんたが私に隠れてどんなことをしてたかよく分かった。私がいながら他の女の人を犯してつらい思いまでさせて…。でもね、私を巻き込まずに守ってくれようとしてたのも分かった。』

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