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私の秘密
官能リレー小説 - 若奥さん

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私の秘密 26

『うん、たった今話したよ。驚いたみたいだけど、そのうちお前と一緒で慣れるさ。今日は?まだ続けて・・・あ、今真っ最中だったのか。それは本当に邪魔をしてしまったんだね。せっかくだから舞さんと話すか?』
おそらく怪訝な表情をしていたであろう私に彼は『妻だよ』と一言告げると携帯をよこし、部屋を出た。
「も、もしもし・・・あの、直美さん?」
『あ、ま・・・舞さん』



直美さんは私と同じ26才。夫と結婚してから知り合った。結婚当初、夫が友人夫婦と食事を計画し、そのとき紹介してくれたのが慎一さん夫婦だった。とても優しい雰囲気の慎一さんと、私と同い年だけどとても可愛らしく、少女のように屈託なく笑う直美さんを、私は一瞬で好きになった。直美さんと私は境遇的にとても似たところがあり、いろいろと話しているうちにすぐに仲良くなり、友達になることができた。私も直美さんも、後妻だったのだ。悟さんも慎一さんもそれぞれ子供が幼いうちに若くして奥さんを亡くした。そしてそれぞれが新しく愛する人と巡り会い、家族となった。
しかし息子である秀君にとって親の再婚はやっぱり複雑な思いがあるようで、最初の頃はとてもぎくしゃくとした関係で会話も殆どなかった。秀君の立場になって考えれば父子家庭とはいえ、知らない女性が転がり込んで来たのだから決していい思いはしないだろう。いくら男親とはいえ、知らない人に奪われてしまうのではないかと不安はあったんだろうと思う。私がそんな2人でも平凡だった家庭に入っていいのだろうか。多感な年頃の男の子の母親なんて務まるのだろうかと毎日のように悩み、時にはひとりで涙を流したものだった。
そんな頃に私の相談相手となり、励ましてくれたのが1年早く結婚した直美さんだった。とても親身になって話を聞いてくれ、時には消極的な考えしかできなくなった私を優しく叱ってくれた。その甲斐あってか、私の姓が変わって数ヶ月、多少ぎこちなくはあるけど徐々に秀君は私に心を開いてくれるようになった。そして結婚して1年目の記念日、秀君は私に花束をプレゼントしてくれた。
「あんまり素直になれなくてごめん・・・その・・・僕も母さんができて嬉しいよ」
顔を真っ赤にして他所を見ながら私のことを母さんと呼んでくれたことを報告すると、直美さんは私を優しく抱きしめ
『おめでとう・・・よかったね。よく頑張ったね』と、一緒になって泣いてくれた。
あの頃は何一つ疑う余地などなかった。夫と同じで年は一回り以上離れているけど人当たりが良くて誰にでも優しく接してくれる慎一さん。彼が今、いろんな女性を痴漢し,犯し,快楽に溺れさせて性奴隷にして弄ぶ組織の一人となっていたなんて。そしてとても清楚で可愛らしい直美さんまでもがその毒牙にかかり、知らない男性に身を委ねるようになっていたなんて・・・。

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