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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 84


ザワザワ・・・

「おい・・・!誰だ、あの美人!?」
「すげえ胸・・・10万出すから挟んでくれないかな・・・」
「オレなら20出しても惜しくねえな」
「ちょっと!彼女の私の前で何ほうけてんのよッ!?」

そう。啓太のまわりにいる女性陣が美人すぎるのだ。
ただでさえ顔のつくりがいいのに、エレメンタルガーディアンの3人は全員メートル超えの爆乳の持ち主だ。
三位一体のみどりですら、バストが90センチある。
これで周囲の視線を集めないわけがない。
ここ最近ずっと基地にこもりきりの生活を送っていたものだから、彼女らの常人離れした美貌もまた人目を惹きつけるということを啓太もすっかり失念していたというわけである。
周囲のギャラリーはどんどん数を増しつつある。
これはさすがにまずいか?啓太がそう思い始めたその時だった。

「お〜い、乱宮!こんなところで何やってんだ〜!?」

ギャラリーの一角から、2〜3人程度の見知らぬ男の集団が啓太の名前を呼びながらこっちに向かってくる。
友達らしい友達を持たない啓太は、親しげに声をかけてきたこのグループに、反射的に警戒態勢を取る。
もちろん護衛の面々もさりげなく任務に入る。
突然現れた、この謎の集団。
彼らは一体何者なのだろうか?
その疑問を解消してくれたのは、これまで啓太を護衛してきたエレメンタル・ガーディアンのリーダー、マリアであった。
彼女は啓太を驚かせないようにそっと移動すると、小声で啓太に語りかけた。

「大丈夫です、啓太様。あれは敵ではありません。
 今日のような日のために夢様たちが派遣された、組織のものです」
「え?でもオレ、あんな連中見たことないんだけど・・・?」

マリアの言葉に啓太は少なからず動揺した。
しかしそんな啓太に、マリアはたまらずため息を1つ。

「啓太様。間違っても連中にそんなこと言ってはいけませんよ?
 彼らは間違いなく、啓太様の怪人です。
 覚えがないのは、単純に啓太様がお忘れになっているだけですっ」

ちょっと語気が強くなったのは無理からぬことだろう。
ヘタすれば、自分が彼らのように存在を忘れられていたのかもしれなかったのだから。
これも啓太を基地から出さないようにしたことの弊害なのかもしれない。
まったく哀れな限りである。

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