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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 77

ライバルが多い中、啓太の精液をもらうことは、アパレント・アトムの女たちにとって最大の幸福であり最高の栄誉なのだ。
いくら被虐願望があるとは言え、さすがのマリアもこの状況を喜ぶことはできなかった。

「そ、そんなぁっ・・・」
「悪いな、マリア。
 おまえが反省したらすぐ入れてやろうと思ったんだけど、我慢できなかったわ。
 続きをしてやりたいところだけど時間もないし、また今度な?」

ガーンッ!!

そんな擬音が聞こえてきそうな表情でショックを受けるマリア。
自分好みのおしおきをしてほしいと言ったばかりに、この結末。
マリアはこの時、自分の目の前が真っ暗になるのを確かに感じた。
啓太は『また今度』などと言っているが、組織に戻ればポイントを稼いだ女怪人たち(=ライバル)がわんさかいる。
次にHしてもらえる機会なんてしばらくないだろう。

(せ、せっかく啓太様が私たちの気持ちをくんでくださったというのに・・・!
 わ、私は何という・・・っ!)

欲に目がくらんでチャンスを逃してしまったことを猛烈に後悔するマリアを置いて、昼食後の運動は終わりを迎えるのであった。

――――

その頃、アパレント・アトム基地では。
いつもどおり定期的な情報収集や資金回収など、さまざまな活動が行われていた。
情報収集や資金回収などは、地味だが組織運営には欠かせない、大事な任務だ。
情報部のおかげで、アパレントは毎日安全(?)に過ごすことができるし。
営業部や作戦部などのおかげで、怪人たちは衣食住を確保できるのだ。
今日は啓太不在・ルシフェルの強化訓練などでいつもよりあわただしいものの、今日も組織のために情報と資金が運搬されてきた。

ピッ!ピッ!ピッ!ピピーッ!

「よーし止まれー!」

警備員の指示の元、また1台の大型トラックが工事現場に入ってきた。
ここは工事現場に偽装された、アパレント・アトムの資金搬入口。
ここで厳重なチェックを受けて問題がなかったものだけが基地への入場を許される。
警備員に扮したアパレントの怪人が、トラックの運転手に扮した仲間にIDとパスワードを確認する。

「入場許可証(IDとパスワード)をお願いします」
「2424188、『啓太様超激愛しています』」
「・・・確認完了。どうぞお通りください」

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