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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 61

「ふん、この程度か情けないな。」

訓練所、アパレント・アトムの怪人達が訓練を行う場所だが、現在はルシフェルとの訓練で怪人達はボロボロになるまで徹底的に叩きのめされ戦闘不能に陥り意識を失っていた。
因みにルシフェルは疲れ気味だが、無傷である。
何故、彼女が無傷なのはルシフェルは相手の攻撃が出る瞬間を見計らい一気にを攻めるので怪人達は瞬時の事で攻撃が出来なかった。
ルシフェルも相手の攻撃が出る寸前に見切って、攻めるので膨大な集中力と瞬時に素早く動くため疲れていた。
最も怪人達の執念ともいえる猛攻に彼女はやや疲れていた。
「だが、根性は認めてやるか。」

根性。それは使い捨ての怪人たちにとって、もっとも縁のない言葉である。
怪人や戦闘員たちは自分の命も顧みず、与えられた指令を実行するだけの存在だ。
究極の合理主義者と言っていいだろう。
しかしアパレント・アトムの怪人たちは違う。
戦闘不能に陥っても、まだあきらめずに立ち向かってくる。
かと言って捨て鉢になっているのかとも思えば、そうでもない。
ちゃんと自分の命のことも考え、限界ギリギリまでできることをしようとしているのだ。
改造という安易な手段に走らず、訓練という苦行で努力しているこの組織は、力こそ未熟でも兵士としての質は間違いなくトップクラス。
口にこそ出さないが、ルシフェルはそう評価していた。

「・・・しかしあんまり根性がありすぎるのも考え物だな・・・」

そう言うルシフェルの視線の先には、明らかにテスト合格者より大人数の怪人たちが山となって積み上げられていた。
彼女らはテスト結果や、啓太を侮辱したことを根に持っている連中だ。
就寝中、食事中、トイレ中、訓練中。
時間と場所も考えず、テストの敗者たちはそれぞれの目的のために徒党を組んでルシフェルに襲い掛かっている。
いくらザコと言っても、こうひっきりなしに来られてはたまったものではない。
今後は少し啓太や怪人たちへの侮辱をちょっと控えようかと一瞬本気で考えたルシフェルであった。

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