PiPi's World 投稿小説

世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 56
 58
の最後へ

世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 58

啓太の言葉はかなり彼女のツボをついていたらしい。
イケる。後はこのまま一気に・・・!
啓太がそう確信したその時だった。
チェス・ボードはふっと悲しげに笑うと、啓太の口に人差し指を突っ込んだ。

「ふぐッ!?」
「お誘いはうれしいのですが・・・。
 医者として啓太様の怪人として、啓太様に無理はさせられません。
 残念ながらお断りさせていただきます」

どうやら啓太の考えなどお見通しだったらしい。
啓太は自らの不明を恥じると共に、居心地の悪い気分を味わった。

「それに啓太様。私は群体型の怪人ですよ?
 今いる私1人だけを相手にされたら、不完全燃焼でかえってストレスがたまってしまいますよ。
 満足させるんなら16人の私全員を相手にしてもらわないと」

彼女によると、16人いるチェス・ボードの1人だけを相手にするということは、片方の胸を延々もみしだかれるようなものらしい。
なるほど、それではかえって不満がたまってしまうと言うものだろう。
啓太は身体をひたすら小さくするしかない。
そんな主人にチェス・ボードは苦笑しながら席を立つ。

「啓太様。せっかく身体を休めることができるんです。 部下と話をして、ご自分のことを見つめ直してはいかがですか?」
「へ?」
「医者として、悩めるものへのアドバイスです。
 そうすれば意外と簡単に解決するかもしれませんよ?」

そう言ってその場を後にするチェス・ボード。
と思ったら、足を止めて爆弾発言。

「あ、報酬のほうは私をだまそうとした分も含めて、後でしっかり徴収させていただきますのでお忘れなく」
「は!?」

しっかり取るものは取っておいて去っていく医療部部長。
その手腕に啓太はただただ呆然とするしかなかったのであった。
その頃、クロックはというと。
「アドヴァンス・ヒーロー、ヒーロー協会もなかなか面白い物を作るな。多少ワガママだが、上手く使えば利用価値はあるな。」
自室に戻ったクロックはルシフェルを密かに調べ上げ彼女を手駒にしようと考えていた。
しかし、彼女の危険性はこれまで起こしたトラブルをみて気を付けていこうと考えるクロックであった。
「うっ…何だ寒気がする…疲れだな寝るか。」
突然、悪寒が走り出したルシフェルは一瞬驚くが、疲れだと判断して眠りについた。

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す