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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 41

バカとハサミは使いようと言うが、これはその典型的な一例だと言えるだろう。
だがルシフェルの自己紹介は、再び場を騒然とさせるだけの威力を備えていた。
「ヒーロー協会、熾天使級プロトアドヴァンストヒーロー。破光天使 ルシフェル。最も、脱走した今となっては元ヒーロー協会と付くがな」
「アドヴァンストヒーロー?我々の情報にも引っかかった事がないんだが?まさか、口から出任せではないだろうな?」
情報部部長のリリスが警戒しながらいぶかしげに聞き返す。
「嘘じゃないさ。なんならポリグラフにでも掛けてみるか?」
疑り深いリリスに腕を組んだルシフェルが平然と返答する。
ポリグラフとはいわゆる嘘発見器の事である。
「カーズド・シャーマン」
夢がシャーマンを呼び出し、彼女が出てくる。
「嘘をついている様子はありません、夢様」
心を読めるシャーマンがルシフェルの情報が偽りでは無い事を証明する。
「それで、その先ほど言っていた熾天使級プロトアドヴァンストヒーローとはなんだ?」
「アドヴァンストヒーローの階級とでも言うんだろうかな?上手く説明できないが、その中でも頂点に君臨するリーダー格のヒーローだ。私はその中でも試作品に位置する第0世代だからアドヴァンストヒーローの前に初期を意味するプロトが付く」
「つまり、リーダー格となりうるヒーローのデータを構築する為に造られた存在が君と言う訳か」
「そういう事だ。話の理解は早くてこちらとしても助かる」
クロックの答えに正解とばかりにニヤリと笑みを浮かべるルシフェル。
「階級は下から天使、大天使、権天使、能天使、力天使、主天使、座天使、智天使、熾天使と後者ほど実力が上がっていく。この辺りは誰の趣味か知らんが大方キリスト教と同じだ。ここまでは理解したか?」
ルシフェルの言葉に幹部全員が頷く。

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