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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 32

「この場は頼むから見逃してくれ。」
魔法少女二人組とルシフェルの間に入った啓太は魔法少女のノワールとエトワールに土下座する。
「…………」
「啓太様……いけません。」
啓太の余りに情けない姿を見てルシフェルは呆れる余り無表情になりバルキリーは自分達を守る為になりふり構わない啓太をみて自分の不甲斐なさに悔やんでいた。
「ノワール、この方はお馬鹿さんかしら?」
「同感、怪人と反逆者を見逃せなんて本末転倒よね。エトワール〜」
啓太の懇願をエトワールとノワールは見下しながら、あっさりと却下する。
「そんな事を言わないでくれ。こいつらはボロボロなんだ。」
しかし、懇願を却下されても二人に駆け寄る啓太。
(こいつ馬鹿か、しかし、何故私を助けるんだ。)
自分達を助ける為、なりふり構わない啓太をルシフェルは呆れていたが、諦めない啓太をみて驚く。
しかしその答えは予想通りのものだった。

「残念だけど。私たちはどうしても、そこのルシフェル様を連れて帰らなくちゃいけないの」
「それに世界の平和を乱す悪の怪人と、その関係者を見つけたとあっては見逃すわけには行かないわ」
「「せめて素直に捕まりなさい。
 少なくともそうすれば痛い思いはしないで済むわ」」

それが自分たちにできるせめてもの慈悲だと言外に告げると、ノワールとエトワールはステッキを手に戦闘準備に入る。

「ふん。人目も気にせずとは、ヒーローらしからぬ対応だな。
 上から何か言われたか?」

ルシフェルがこの期に及んで尊大な態度で言い放つ。
しかし2人は何も答えない。もはや問答無用といったご様子だ。
バルキリーは啓太を守ろう前に出ようとするが、啓太が
手でそれを制す。

「・・・ダメだ、バルキリー。下がって」
「・・・!啓太様、まさか・・・!」

その言葉から、バルキリーは啓太が正体がバレること覚悟したことを理解した。
バルキリーは何とかそれをやめさせようとするが、啓太の意思は硬い。
また説得するにはあまりにも時間がなさ過ぎた。

「ほう?女に守られているだけのクズとばかり思っていたが・・・。
 意外と根性だけはあるようだな」
「・・・ずいぶんと余裕がありますね、ルシフェル様?」
「そんなセリフは、私たちのこの攻撃を受けてからおっしゃってくださいな」

ノワールとエトワールのステッキの先端から、それぞれ黒い光と白い光があふれ出す。
どうやら攻撃準備が整ったようだ。

「行くわよ、ノワール!」
「『スターライト』!」
「「『バインド』ぉっ!!」」

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