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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 31


突然乱入してきた言葉に、3人が発生源を見る。
するとそこには魔法少女と言わんばかりのかわいらしい2人組の少女が立っていた。
先ほどの天使型ヒーローではない。
おそらく別の追っ手だろう。
ルシフェルはこのような格下の存在に気づかなかった不明を恥じながら、その口を開いた。
「見逃してやるから失せろ雑魚。」
ルシフェルは去れと静かだが、尊大で鋭い眼光で二人組の魔法少女たちに叫ぶ。
それはまるで『貴様達なんか用は無い命が惜しければ消えろ』と言っているようであった。
隣にいる啓太すらビビってしまうほどの鋭き眼光に、さしもの魔法少女2人組もひるんでしまう。
しかし勝算があるのか、ひるみながらも虚勢を張る。

「ふ、ふふんっ。さすがはルシフェル様。
 そのお身体ですさまじい気迫ですねっ?」
「でも私たちは知ってるんですよ、ルシフェル様。
 今のあなたは力の大半が封じられているって。
 そうよね、エトワール?」
「それだけじゃないわ、ノワール。
 ルシフェル様はミカエル様、ゴルディアース様たちに追われ、弱っていらっしゃるの。
 これだけ好条件がそろっていれば、私たちでも勝ち目はあるわ!」

半ば自分たちに言い聞かせるようにして、自信を取り戻していくヒーロー2人組。
その様子から2人の実力もうかがい知れるというものだが、彼女らの言う以上に啓太たちの状況は悪かった。
訓練を受けている啓太でも、さすがにヒーロー2人を相手では逃げることすらできるか怪しい。
かと言って人目のつくこの場所で戦闘なんてできない。
やったら最後、正体がバレてどうなることか。
そもそもバルキリーはあのデカ天使(ウリエル)の攻撃でダメージを受けているし、謎の少女(ルシフェル)に至っては最初から傷だらけだ。
援軍を期待しようにも、今は天使の相手でそれどころではないだろう。
追い詰められた啓太は、何とか最悪の事態を回避するべく、必死の思いで戦闘中止を訴えた。

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