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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 3


「申し訳ありません、ご主人様。ウチのバカがまたご迷惑をおかけしました。
 おい、みどり。そんなヤツいちいちかまうな。
 どうせすぐ復活する」
「・・・!・・・・・・!」
「・・・お、大人になって、ずいぶん過激になったな、おまえら」

言葉が話せないのか、蒼髪のメイドはジェスチャーをして必死の抗議をする。
その様子に啓太は冷や汗を流しながら苦笑するしかない。
先ほど名前が出たが、実は彼女たち3人は第2部冒頭で捕まった、あの野良怪人3人組である。
当初は子供メイドでしかなかった彼女たちも、ついに大人の姿にまで成長したのである。

「は。申し訳ありません。
 朱鷺にはこれからちゃんと身をもって再教育を施しますので」
「だからそーゆーことじゃ・・・いや、もーいーよ」

蒼の言葉に訂正を求めようとした啓太だが、途中でやめた。
何度言っても、3人の関係にまるで改善が見られないからである。
しかし、こんなバイオレンスなやり取りを放置するあたり、啓太も怪人社会にずいぶんと慣れてきたようである。
そこにやってきたのは、彼女たちの教育係にして、先輩メイドのエレメンタル・ガーディアンの3人である。

「こらっ!この忙しい中、何遊んでるんだよ!?」
「ホント、ネコの手でも借りたいくらいだって言うのに・・・」
「まったくいつになったら1人前になるんだ?
 これではご主人様とHする機会がますます減ってしまう」
「・・・!」
「せ、先輩っ!?こここ、これはですねっ・・・!」

教育係であるエレメンタル・ガーディアンの登場に、みどりと朱鷺はあわてて言い訳を開始する。
もっともみどりは話せないので、身振り手振りのボディランゲージだったが。
落ち着いているのは蒼だけだ。
もうどう言い繕おうとどうしようもないことを悟ったのだろうか。

「クロック様。そういうわけですので、ちょっとこのコたちをお借りしたいのですが」
「いいだろう。好きなだけコキ使え」
「わ〜、さすがクロック様♪話が早くて助かりますっ!」
「ほらとっとと行くぞ、おまえたち」
「そ、そんなっ!?クロック様ぁ〜っ!!啓太様ぁ〜っ!!」

台風一過のごとく、いきなり現れ、あっという間に部下を連れて去っていくエレメンタル・ガーディアンの面々。
抜け駆けした恨みとまだHできないストレスを、あの3人はたっぷりとその身に受けることになるのだろう。
啓太は引きずられていく3人に、心の中で十字を切った。

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