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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 16

こうして啓太の子を宿したマジカル・バニー。2人の間に生まれた子孫は数多くに分かれて永く続き、「波乗りバニー」、「びんかんバニー」、「ギャングバニー」、「砂乗りバニー」となり、各地でヒーローやハンター相手に大暴れすることになり、またその美貌から色ボケした連中に狙われるようになるのだが、それは未来の話である。

今、啓太の前では身体を綺麗にしてもらったマジカル・バニーが全裸のまますやすやと寝息を立てていた。
啓太は幸せそうに眠るバニーに、風邪を引かないように毛布をかけてやる。
あれから怪人のこと、裏社会のこと、いろんなことを学んできた啓太だが、根っこのところは変わっていないらしい。

ピッ・・・

「啓太様。お時間よろしいですか?」

啓太がバニーの寝顔を観察していると、不意にインターフォンから聞き覚えのある声がする。
啓太は今時分に部屋を訪ねてきた客の用件を何となく察知し、『今行く』とだけ答えて部屋を出る。
部屋の外で控えていたのはエレメンタル・ガーディアンの直属メイド、朱鷺・みどり・蒼の3人だった。
以前は3人で1人の人間に擬態していた彼女たちであったが、今ではすっかり成長して1人1人が人間の姿で行動している。
そんな中、3人のリーダー格である蒼がぺこりと頭を下げて用件を伝えた。

「バニー様とのお楽しみのところ、申し訳ありません。
 実は今日の夜伽担当からクレームが出ておりまして・・・。
 どうか啓太様のお力をお借りできないでしょうか?」

要は自分たちでは遺恨が残るので、啓太の手で穏便に収めたいということだ。
何しろザウルスペクター戦以来、たまったポイントで啓太と一夜を共にしたいという怪人は後を絶たない。
その文句を言っている怪人も、今日を楽しみにずっと待っていたのだろう。
事情を聞いた啓太は、自室にちょっとだけ目を向けると、すぐに返事をした。

――――

それから半月後。開発部は異様な空気に包まれていた。

「・・・よし!で〜きたっ♪」

その空気の中心にいるのは開発部部長のマジカル・バニー。
白衣にバニースーツというミスマッチな格好をした彼女は、最近実に生き生きしている。
生き生きしすぎて、毎日徹夜して怪しいアイテムを次々と生み出している。
本来ならとうにぶっ倒れてもおかしくないのだが、なぜか彼女はピンピンしていた。
ドーピングでもして、アドレナリンが出ずっぱりなのではないのかと、もっぱらの噂だ。

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