PiPi's World 投稿小説

世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 110
 112
の最後へ

世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 112

半ば破るように脱がされた服の下から現れたのは、程よく引き締まった啓太の裸。
組織の長としての自覚が芽生えて以来、ずっとトレーニングで鍛え続けてきた成果だった。
もっとも啓太はこれを成果だなんてかけらも思ってはいない。
むしろ自分の未熟さ・弱さの象徴と思っている。
何しろまわりの怪人たちは啓太の何倍、何十倍も賢く強いのだ。
コンプレックスとまでは言わないまでも、少なからず思うところがあるだろう。
そして傷だらけの上半身から下へと視線を落とすと。
そこには意識がないからか、それとも仲間であるはずの怪人たちの襲撃に耐え続けた結果か。
天に向かって肉棒が固くそそり立っていた。
操はそのすべてを慈しもうと、啓太の身体にのしかかると、その傷だらけの身体をペロペロとなめながら右手で啓太の肉棒をしごき始めた。

「ああ、啓太様、けいたさまぁ・・・。はぷっ・・・んちゅ」
「んっ・・・!」
「っ・・・!?」

熱に浮かされたように自分の持ち主の名前を連呼しながら傷跡をなめていた操は、啓太の乳首へと吸いついた。
すると啓太は小さなうめき声とともにビクリと反応する。
思わぬ反応に操は驚いて顔を上げるが、聞こえてくるのは啓太の寝息だけ。
強い刺激に反応しただけらしい。
それを理解した操は思わず安堵のため息をついた。
今、彼女のやっていることはそれほどやってはいけないことだったからだ。
啓太の組織、アパレント・アトムではその働きに応じて賃金の代わりにポイントが支給される。
その稼いだポイントによって啓太と一夜を共にしたり、強い武器やさらなる強化改造を受けたりすることができるのだ。
わざわざ貴重なポイントを使って自身の強化を行えるようにしているのは、それによってより多くの手柄・武功を立ててさらにポイントを稼げるようにするための上層幹部(もちろん怪人)たちの意図による。
ちなみに形代操という人間名も、彼女がポイントを使って啓太につけてもらったものである。
つまり勝手に啓太と関係を持つということは組織への反逆に他ならないのである。
まぁ啓太への愛情が暴走して、寝込みを襲おうとやってくる怪人は後を絶たないのだが・・・今回ばかりは少しばかり状況が違う。
啓太たちがいるのは安全な基地ではない。
身を隠すために適当に選んだ、ただの廃屋だ。
しかも周囲にはネットワーク・フェアリーを操る謎の敵『ウリエル』と正義の味方がいると来ている。
こんな状況で情事にふけるなどとんでもない。
もし見つかれば笑ってすまされない懲罰を与えられることだろう。
だが。それを理解していてなお、操は啓太を求めた。
啓太に抱いてほしかった。
なぜこんなに啓太がほしいのか。
それは操自身にもわからない。
そもそも啓太がほしいなんて、怪人にあるはずのない感情だ。
事実寝込みを襲う怪人たちだって啓太に喜んでほしくてやっているのであって、自分の性欲処理のためなどでは絶対にしない。
なのに操は今、無性に啓太がほしかった。
舌から伝わる啓太の汗の味。
右手から伝わる肉棒の脈動。
全身から伝わる啓太の体温。
それだけで彼女の身体は熱くなり、さらなる劣情を催してしまう。
彼女の股間からはしとどに愛液があふれ、ちょっとでも気をゆるめばそれだけでイッてしまいそうだ。
操は自身の以上に戸惑いながら、さらに肉棒をしごくスピードを上げた。

「・・・うっ・・・!」
「・・・っ、」

啓太が小さくうめいたかと思うと、操の手の中で啓太の剛直が暴発。
陸に上げられた魚のようにビクビクと脈打ちながら、彼女の手を白く汚した。
脈打つ肉棒と新鮮プリプリの熱い精液の感触に、操はそれだけで軽い絶頂を迎えてしまう。
彼女は啓太の所有物なのだ、これくらいで軽くイッてしまうのはむしろ当たり前のことである。
啓太の持ち物である彼女らにとって、啓太はすべてである。
啓太のために生き、啓太に尽くし、啓太のために死ぬ。
彼女たちはそれを想像しただけで軽い絶頂を覚える。
だが。今啓太を襲う少女、操はそれ以外の感情に突き動かされている。
その感情が何なのか、彼女自身にもわからない。

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す