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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第3部 105


「そっちに何があったかは知らねえが・・・。
 とりあえずこの場を引かせてもらうぜ。こっちにはまだ痛んだかわいい部下がいるし・・・。
 それに何やらきな臭い連中がどうにも動いているようだからな。
 それじゃお嬢さんたち。縁があったらまた会おうや!!」

それを好機ととらえたゴルディアースは、すぐさまに逃げの一手を打ってきた。
蒼たちはそれを追おうとしたが、まだエレメンタルの身体が動かない。
結局ゴルディアースは敵がまごついている間にまんまと逃走に成功したのだった。

――――

「あッ!?あっ、あっ、あうぅンッ・・・!?」

その頃。啓太は怪人リトル・ザ・ジャイアントこと直純を犯していた。
抱いていた、ではない。薬の効果はとうに切れている。
今、啓太は自分の意思で彼女を犯しているのだ。
トレーニング以上に鍛えられ、組織の女という女を満足させるその技術は、直純を喘がせるだけの肉塊と変えていた。
小さな体格に似合わぬ大きな乳房。美少年に見間違うほどの整った顔。
ショートカットに整えられた黒い髪。
それらはあますところなく啓太の精液で白く汚され。
もはや許しを請う力もなく、啓太の突きに合わせて短く喘ぎ、その身体を揺らすばかりであった。
一方の啓太は彼女を犯す前と同一人物とは思えないほど劇的な変化を遂げていた。
部下に裏切られ、部下を殺され。部下に性欲をエサにこの場にとどめさせられ。
無力感にこの上なくたたきのめされた啓太の目にはもう涙はなかった。
代わりに空洞や深淵を思わせる光のない真っ黒な瞳だけが、無表情に直純を犯していた。
そして最後の一突きを直純の子宮めがけて突き入れ、その最奥で爆発させる。
すでに満タンになるほど注がれた精液は、彼女の腹を小さく膨らませ。
剛直を抜くと同時に出口を求めて膣口からドポドポと逆流していた。
普段の啓太なら、ここまでスルことはない。
仮にやったとしても、相手の身体を気遣うところであろう。
だがこの時の啓太は直純に一瞥もくれずに立ち上がると、彼女の服で身体を清め、服を身にまとった。
直純に意識があれば、今の彼がとても危険な状態にあることに気づいたかもしれない。
だが快楽におぼれた彼女は、うつろな瞳で乱れた呼吸を繰り返すことしかできない。
そんな彼女に啓太はこの上なく冷たい言葉である命令を下した。

『直純。おまえはそこで援軍が来るまでここで待機していろ。
 オレの援護などしようなどと考えるな。自分の安全、生命維持を第一に行動しろ。
 これはオレがいいと言うまで、すべての命令より上位の命令として実行し続けろ』

そして啓太は返事を待たずその場を後にする。
牛沢と永遠が死んだであろう現場に向かうためではない。
この悲劇を起こした犯人を・・・殺すために。
むろん自分にその力がないことを啓太は理解している。
だが。そうでもしなければ気が済まなかった。
その結果どうなろうとかまわない。そんなこと知ったことか。
それほどまでに啓太は怒っていたのだ・・・!
安全地帯から離れて数分もしないうちに、啓太は何人、何十人もの怪人らしき連中に取り囲まれた。
顔に覚えはない・・・が、おそらく永遠と同じネットワークフェアリーであることは想像がついた。
あんなふざけたマネをする犯人が、そう簡単に姿を現すはずがないだろうから。

「おんや〜?ご主人様、どこに行かれるんですかぁ〜?」
「この状況でボディーガードもつけないで出歩くなんて迂闊すぎますよ。
 他にも敵がいるとは考えなかったのですか?」
「だからあなたはここで私たちに殺される。悲しいことです」

案の定、敵は啓太のことを知った口調でしゃべりだす。
おそらく彼らは啓太の実力を知ったうえでしゃべっているのだろう。
目の前の相手は格下だからいつでも殺せる、と。
だがネットワーク・フェアリーたちはこの時の啓太を甘く見るべきではなかった。
確かに啓太の実力はたかが知れている。
でもそれを補って余りある変化が、彼の心の中で起きていたのだ。
啓太はそれをおくびにも出さず・・・いや、彼自身も気づいていないのか。
淡々とした口調でネットワークフェアリーに尋ねた。

「おい。おまえらをおかしくした張本人はどこにいる?」
「それを私たちが言うとでも?」
「『おまえらをおかしくした張本人はどこにいる』?」
「「「「・・・っ!?」」」」

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