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悪魔を孕んだ聖母達
官能リレー小説 - SF

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悪魔を孕んだ聖母達 20

それらの持ち主であった何十人もの兵士達の甘い雄叫びだけが響いている光景はまさに地獄絵図としか言いようがない。
「あっ!ああっ!イ、イクッ!」
「イグウウーッ!」
「ウオオオォォォッ」
獣じみた咆哮と共に兵士達の巨根から盛大に精液が放たれる。それらは周囲の肉片や虫、地面を汚した。
だがそれはすぐに虫に群がられ、そして唯一残されたペニスすらも消化されていき何も残らなかった。彼等も、ゲンナディーや黒豹達のように魔物へと変異していく事だろう。
グチュッ!クチャクチャ!ドプッ!ビュッビュッ…ゴリュッ…ゴクンッ
僅かな肉片と血だけが残る森の中から、虫が食い荒らす音だけが響き続けるのだった…。
カルラ達は気づかないうちに危機を回避していた事になる。兵士達を食い尽くした虫は、さらなる雄の獲物を求めてそのまま森を去っていった。
知らず知らずのうちに最大の受難を乗り切った彼女達は、小屋の外に居た猟師風の男と黒豹の異形について話し合っていた。
「結局、あの猟師の人は味方だったのかしら?」
「少なくとも、悪い人間じゃないだろうね。あの黒豹達を下がらせていたし、黒豹達もあの猟師には全く逆らわなかったからね」
「そうね…でもいくら助けてくれたとはいえ、あんな異形に関わっている人間なのよ。信用できるかどうか…」
「それは、この先になんが起きるか次第だべ。オラ達は今、利用出来るものはなんでも利用してやるぐれぇの気概でいなきゃなんねえ時だべさ」
「その通りだ。とにかく、その猟師の人に事情を聞いてみるべきだと思うわ」
そう結論付けたが、もう既にゲンナディー達は異界の住人となってしまっている。そうとも知らない彼等は、そのまま猟師の男に事情を聞きに行くことにした。
警戒しつつ小屋を出る。既にゲンナディー達も他の兵士も餌食になっているので、当然だが周囲に人の気配は無い。
彼等は慎重に歩き続け、やがて血溜まりの有る場所までやってきた。
「ひっ!?」
「これは酷いわね…」
誰もが吐き気を催す凄惨な光景だ。肉体の殆どが食い荒らされているのに、なぜか射精の痕跡が残っていて異様に醜悪さを醸し出している。
「ここに居た人は生きてると思うか?」
カルラの問いに、シータもクリスも答えなかった。どう見ても致死量以上の血液が撒き散らされているだけでなく、原型を留めていない肉片や骨まであるのだから生存している可能性はゼロに近いだろう。
兵士達が快楽に酔い痴れながら絶命していった現場は、天国か地獄か…。どちらでも惨たらしいことに変わりはないのだが。
「このバラバラ死体は全部あの黒豹達がやったのかしら?それとも…」
レイラがおぞましい虫を出産する光景を想像したクリスが身震いする。
「あの猟師の男に話が聞ければはっきりするが、まあ無理だろう。今頃もう殺されているだろうよ…」
カルラは猟師の男がもうこの世にいないとほぼ確信しているようだった。
「とにかく、何か役に立ちそうな物はあるか見てみるか。もしかしたら軍の情報や強力な武器なども見つかるかもしれない」
カルラが提案するが、クリスが反対した。
「これだけの人数が殺されてるのよ?もしかしたらまだ近くに何か危ない奴が潜んでるかもしれないし、用心した方がいいわ」
「この森ならどこにでも隠れる場所がありそうだもんね…」
ユーリもクリスの意見に賛同する。


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