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悪魔を孕んだ聖母達
官能リレー小説 - SF

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悪魔を孕んだ聖母達 14

武器といえば猟銃とそれからペンに偽装した単発銃と大型ナイフ、靴の中に仕込まれた爆薬くらいしかなかった。そんなもので二台の戦車に勝てる筈がない。
「爆薬を戦車に仕掛けようにも相手は二台、下手に接近するのはまずいな」
それに靴に隠せる程度の爆薬で戦車を破壊できるとも思えなかった。
ならば一体どうする? 考えているうちに、ついに距離は30mほどにまで縮まった。
「くそ!やるしかないのか!?」
そう思った時だった、戦車が2両とも動かなくなった。まるで金縛りにあったかのようにピタリと止まったのだ。
何が起きたのか分からず呆然としていると、戦車の中から兵士達の卑猥な声が漏れ聞こえてきた。
「おほぉおおおっ!イグゥウウッ!」
「あぁああっ!出るぅうう!」
「あへぇええっ!もうダメェエエッ!」
中からは獣のような喘ぎ声が響き渡り、しばらくすると静寂が訪れた。
恐る恐る近寄り、爆薬でハッチをこじ開けてみる。すると、中に透き通った液体が充満しておりそこに全裸の兵士が浮いていた。
彼等は死んでないようだったが、誰もが白目をむきペニスを勃起させていた。
どうやら戦車の中に流れ込んだ液体に襲われ、着衣等を溶かされてしまったらしい。
見ている前で兵士達はまたしても腰を振り始めた。こちらに見られていると気づいていないようだ。
「ああぁんっ!気持ちいいよぉおおっ!」
「ザーメン出りゅぅううっ!」
「ケツマンコしゅごぃいいっ!」
完全に快楽堕ちしてアヘ顔を晒していた。その様子はとても見ていられなかった。
彼らの1人と目が合った。心の底から震えがくる。
ゲンナディーはわかってしまった。こいつらはもう人間の精神を保っていない。
正気を失った乗員は哀れだが、見ているだけで狂気に取り込まれそうだ。
さっさと戦車から離れ、ゲンナディーは逃げるように進む。
あの妙な戦車が俺を追って来ないのをいい事に、彼はカルラ達の元へ急ぐ。

「ふう、あれか」

ようやく手紙にあった通りの猟師の家が見えた。

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