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悪魔を孕んだ聖母達
官能リレー小説 - SF

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悪魔を孕んだ聖母達 13

とにかく周りをうろつく兵士は居なくなってくれた。
こうして楽々進むことが出来たのだが、どうも引っ掛かる。沢の上で見つかった物はなんなのだろうと。
単なる誤報で、何もないところを無駄に探し歩いてくれればいいのだが…。
もし見つかったものが危険なものだったらこちらも危ない。警戒が強化されて状況が悪化することも考えられる。
「直接的な被害よりも増援が怖いな」

沢の上の方がだんだん騒がしくなってきた。銃声すらも聞こえてきた。
先程遭遇した兵士のことが心配になってきていた。
末端の兵士にも色々と居る、荷担した全員が悪というわけではない。
無駄に死傷者が増えていく流れだけは避けたいと思えた。
「心配ではあるが、どうしたもんか。引き返して助けにいくわけにもいかないし」
自分には何が出来るのか……考えても答えなど出ないのだけれど。
ただ、出来る限り早くこの場を離れたいとだけ思った。
「早く合流してさっさと終わらそう。さっきの兵士の事を考えたら気が気じゃない」
足早に進みながら、ふと顔を上げると前方から何かが迫ってきていることに気づいた。
それは、戦車だった。
それも見たことの無い奇妙な形をしていた。砲身がガラスの様に透けている。
しかもそれが2両も向かってくる。
「まずい!こんな所で戦車と戦闘になったらひとたまりもないぞ!」
必死に逃げようと走るものの、相手はこちらのスピードに合わせてゆっくりと進んで来る。

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