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神になろうとした男
官能リレー小説 - SF

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神になろうとした男 7

とりあえず拘束はこのままにしておいて監視を強化すれば良いだろうと、そのまま放置しておくことにした。しかし、ふと気付くと外が何やら騒がしい。さっきまで静かだったはずなのだが。
耳を澄ませてみると大勢の人間が走り回る音が聞こえてきた。
どうやら誰かを探しているらしい。
「誰かこっちに来ているぞ…」
小屋の中から様子を窺うと、何人かの男達がウロチョロしている。ルバトと同じ形をした黒い鎧を着ているので、やはり魔王軍に所属する兵士のようである。
ルバトを奪還しに来たのかと思ったのだが様子がおかしい。彼らは小屋の前を通り過ぎていったのだ。
理由はどうあれ魔王軍とやらがすぐそばをうろついているというのは非常事態だ。ここは慎重に対処しなければならない。
剣や槍しか持たない彼等と違って、こちらにはレーザー銃がある。今のうちに遠距離から狙い撃ちにすれば半数は倒せるだろう。
しかし、問題はそれだけではない。この小屋は村に近い。それなのに魔王軍兵士がうろついているのはどういう事なのか?
(まさかこの村に直接攻撃を仕掛けてくるつもりか?)
ジョンは慌てて周囲を見渡すが、騒ぎになっている様子は見られなかった。
どうにも判断材料が少ない。ここまで兵士が接近していればもっと大事になるだろうに。
ジョンはひとまず様子を見る事にする。
そして、いつでもレーザー銃で攻撃出来るように構えておく。万が一、敵が妙な動きを見せた時は即座に撃つつもりでいた。
ところが、しばらくしてまた一人別の男が現れた。やはり鎧を着た若い兵士である。
今度は何をするのかと思いきや彼はその場で膝をつくと、手を組んで祈りを始めたではないか。それもかなり長い時間祈っている。
一体何を考えているのかさっぱりわからない。
(こいつも魔王軍関係者なのか?鎧は間違いなく魔王軍のだが…)

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