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機動装甲警察 ガイアスワット
官能リレー小説 - SF

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機動装甲警察 ガイアスワット 6

「レット、地球人にもアビリアンに対抗する事は出来るのか?」
「ネィルアースは支援する用意があるし、国連も検討している」
「な!」
「アビリアンの侵略は一世紀にも及ぶが表沙汰にしなかった……ただここ数年は組織内の内部対立や別次元での高等知能生命体の全滅でこの星でもあからさまになっているね」
メタリックグリーンのスーツを着た男はキザッぽく言う。
「そこでガイアスワットを設立したい、強化外骨格であるES(エクステンダースーツ)なら問題は無い」
立体モニターに映し出された映像に狩谷が驚く、が直ぐに理解した。
つまり彼らを支援するネィルアースは国家であり政治的理由でこの次元に正規軍を派遣出来ない……ただし地球人にも使える兵器を用意出来ると言う事だ。
「因みに我々が使用しているのがSES(スーパーエクステンダースーツ)だが、遺伝子を調整してない地球人には使えない。狩谷警部は無論使えるが訓練が必要になる……」
「ESなら訓練期間があるが短くできる」
「そうだ、既に日本国を初め各国はアビリアンを初めとする我々の存在を公表する用意がある」
レットはそう告げるとSESを解除した。


程無くして各国の警察と軍は其々ガイアスワット設立、日本は先進国の一員として発起人に狩谷と十津川らを加えた。日本支部は大田区と江東区が長年管轄を巡って対立している区画に設立と同時に第24区となった。
可也強引で反発も出たが地球規模での前代未聞の事態である事に変わりが無く、当時の区長も受け入れざる得なかった。何よりもこれ以上東京都庁と内閣府に睨まれると色々と困る、そしてアビリアンの公表は世間を震撼させたがネィスアース星共和国女帝の声明は勇気を与えた。ガイアスワットも軍からの転向組との調整により徐々にアースフォースには欠かせない存在となり、五年前アビリアン総帥をアースフォースは倒したのである。各次元に残る残党を追いかけてアースフォースは地球を後にした。


これには不安視する声もあるが、アビリアンの怪人が巨大化は総帥しかできない。総帥は玉座に座る事でその力を発揮出来るのだがアースフォースとガイアスワットらが破壊、しかも玉座の設計図も制作者も残ってない……詳細は不明だが色々と調査すると初代が複製されるのを恐れて制作者を抹殺した可能性もある。この玉座の設計図は度々偽物が出ており反乱者を焙り出すのに使われたりもすれば別次元にある無人惑星に隠したと言う伝説もある。内部抗争が起きたのもこの玉座の設計図を巡っての争いが端に発した。

「局長、初の遠征ですね」
「博士……あの子たちにこんな仕事しか与えられないこの世界はどう思うかね?」
「まだ慣れてないだけです」
「慣れなければ終わる」
狩谷の言葉に博士も分かる……アビリアンの怪人は全てが把握できてない。各県庁所在地にある“第24区”に隊員を住ませても意味が無いのだ。
「所詮痛い目に合わないと理解出来ないか」


福岡市の某ベットタウンは緊張感に包まれていた。福岡市第24区配備のガイアスワットは当該施設の全面封鎖しており周辺住宅地の住民らの保護しつつも外部協力者を探していた。
「病院だから直ぐには買い手がつかないか」
前島 六郎は電子タバコ型安定剤を服用しつつも物理的に遮断された病院を見ていた。

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