PiPi's World 投稿小説

機動装甲警察 ガイアスワット
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 37
 39
の最後へ

機動装甲警察 ガイアスワット 39

「はい」
「それで馬主らが注目している訳だ、なんせ獣人遺伝子は袋小路に入って劣性が出て来る事も多くなったからなぁ……地球に侵略したアビリアンと裏で繋がっている馬主も居るって言う噂だ」
「先輩」
「馬主連中が変な欲を出さない様にしないと女王陛下も気苦労が増えるぞ」
彼は他人事に言うが先祖は本当に家畜同様の扱いを受けたのは事実だ、ネェスアースに保護された曽祖父も孤児……その星は高度知能生命原種は全滅した。これでアビリアンの仕業である……。
それ故にスズカの故郷である地球をネェスアースが国交を結んでまでも繋がりを得たいのはアビリアン残党問題もあるが人類と言う高度知能生命原種の存続を図る目的がある。


ガゥディの全身体毛を刈るドロイド二体、トリマーはエルフの様な耳をした亜人種である。
「(全身洗うからスーパー銭湯になっているんだ)」
スズカは滓かに残る人間の記憶を探りつつ思う、店内を見ると入浴施設もあるが雄雌の区別はない……ここら辺は獣の本能があるのだろう。


「お嬢さんはもしかしてスズカかい?」
トリマーは一息入れると見ていたスズカに声をかけた。
「はい」
「獣人が存在しない星で人間として生まれたから異様に見えるだろ……中には人馬も居る」
「人馬?」
「地球の言葉を借りたらケンタロウスかな?ほら出て来た」
入浴エリアから出て来た一団は下半身は完全に馬であるが上は完全に人間である。男性器が自分の腕と同じだ。
「彼らもまたアビリアンにより制作された種族なのさ……」
小声で言うのは彼らはそれを否定し自分らは進化の過程で生まれたと主張しているが恐らくアビリアンが操作した名残だろう。
「スズカには人馬人との性行為制限指定があるからね、テコキやパイズリなら問題は無いけど挿入は無理ね」
「ティナ先輩」
ティナはスズカと同じタイプの獣人である、なるほどスズカを見ても性器挿入が出来ないので舌打ちしている。
無論ヒトの割合が多いティナも同じ規制である、獣人と言っても多種多様であり性行為に関しても規制を設けている訳だ。トリマーはガゥディの全身を見てちゃんと毛刈り出来た事を確認する。
「狼型獣人の洗うのって大変だから手伝うわ。彼氏と同じ種族だしね」
惜しげもなく全裸になるティアにスズカも慌てて衣類を脱ぐ。


ガゥディを全身を専用ブラシにシャンプーを付けて洗う二人の馬型獣人少女。ティアは祖父母がアビリアンにより馬型獣人にされたヒト型と言うルーツを持つ……。ティアは空間ウィンドウにて新聞を見た。
「地球もいよいよ国有畜奴隷刑を導入するわね」
「……そうなんですね」
「ここでも未だに反対意見もあるのも事実だけど、死刑制度を廃止すれば長生きできるようになってしまった種を死ぬまで管理するのは余りにも税金を使い過ぎる……当然ね」
更生が出来ない犯罪者も居るのも事実だ……。


    地球、国有畜奴隷刑導入へ
    無期懲役/終身刑が対象
    


数日後に報道されスズカは怪訝な顔になる……罪人とは言え人類を地球外へと合法的に持ち出せるのだ、無論そのままよりも“生体遺伝子情報”に価値がある。
「スズカ、報道陣にこたえる必要はないわ」
「うん」
食事を終えたスズカは新聞が表示された空間ウィンドウを閉じた。義母も地球には早すぎると思う節があり各国政府に書簡を提出していたが無意味だったようだ。




「……外見は悪いが健全に生体材料が採れるなら問題は無い、日本人か」
ネェスアース人貴族であるフェルサムは記念すべき第一回目のセリにてたたき売り状態になった国有畜奴隷にされた男を見る、全裸で大の字に拘束されて首輪が装着されている……万が一危害を及ぼすと判断されると起爆する。口枷を嵌められエルフの様な男性を睨んでいる
「フェルサム様、どうしましょう」
「手足は完全除去して生体材料にな、男性器も射精出来る程度に縮小、腸内の一部を子宮にして腹部に人工肛門を」
「!!!」
「心配は要らないよ、君にはザーメンを造り出す為の存在になるんだ。これでも過酷な労働環境に送り込まれるよりもよいぞ」

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す