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機動装甲警察 ガイアスワット
官能リレー小説 - SF

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機動装甲警察 ガイアスワット 37

この競馬場に地球出身の馬型獣人少女、スズカが足を踏み入れた。彼女は幼少期にアビリアンにより馬型獣人に改造され愛玩動物として業者に売り飛ばされるもネィスアーム軍に保護された。調べにより故郷は消滅しており肉親は何れも“死亡”……地球での獣人が社会に受け入れられない現実を知りこの星に移住する事になる。生理と共に来たのが家畜としての本能だ。養父に連れられて初めてその中へ……この施設は年齢制限があり一つは生殖可否で決まる。
「スズカ・キャノセイドさん、お待たせいたしました」
選手登録所にてネィスアース文字で必要事項を記載し最後に血判をして登録装置にスキャン、これでDNA登録するのだ。地球出身の馬型獣人を受け入れるのは初めてだったのか普段は来ない施設長まで居る。無理もない獣人が存在しない次元と文明圏であるのだ。
「まずは性器を露出する状態になりますが……大丈夫ですね」
「はい」
スズカは全身を覆うマントを着ておりその内側は布地が殆どない下着……数日前に突如として家畜としての本能がストレスで出ており通っている学校に始めて“発情期休暇”を申告した。

養父のジェクトル・キャノセイドはネィスアース人でありすでに二人の息子は独立し家庭を持ち、自分は余生を過ごす事も無く研究に邁進し宇宙生物学者としてある程度の地位を築いた……そんな時に宇宙軍で戦艦艦長を務めていた妻フェイルがスズカと共に帰宅、これにはジェクトルもびっくりした。地球出身ヒト型種族を馬型獣人にされた被害者は幾度か発見されたが何れも自我を失い家畜化された状態であって自我が維持出来ているのはスズカが初であった。救助された後もフェイルのそばから離れなかったので関係各位との協議の結果面倒を見る事に……この段階でスズカの故郷は母星から“消滅”しており、侵略組織に持ち去られた事が判明。更に地球はその侵略組織との交戦中でありこの星からも救援として派遣されている、フェイルは地球が彼女を受け入れるとは考えにくい。獣人は現実に存在しないのだ
学者としての勘は見事に的中、フェイルとしても娘が欲しかったのと参謀部が彼女の今までの実績から見てもそろそろ艦を降りて後進に道筋を付ける役職を要請していた矢先にきっかけが出てきたのだ。まあ息子夫婦らは驚くも地球の状況は一般市民にも知れ渡っておりアビリアン壊滅した時にはネィスアースの経済界や名の無き市民らが地球圏の復興に動いた程だ。ジェクトルも地球に戦災調査に赴いた事もあるが古のネェスアースを見ている気分と漏らした程だ。ただ獣人は地球の自然界に存在しない、これでジェクトルも腹を決めた。
スズカには保護された時から馬耳に装着された器具によりネェスアースがある時空にある各星王国の“言語”と“文字”が使える様になっていたのも好都合であった、これには情報が全く得られない恐怖感から地球人から獣人化すると精神崩壊を引き起こした、これが集団で起きる事も暫しあり、特に繊細な馬型獣人にはよく見られのでスズカにはこれを防ぐ為に耳に装着する翻訳装置が装着された。
「スズカさんは地球出身って言うのは」
「事実です、ただこれは……」
「アビリアンに改造されたのですね、地球次元には獣人は実在しない……獣人の中にはスズカさんの様に獣人にされた方も居てちゃんと幸せを掴んでます……ここは獣の本能を開放する為の場所で競馬場になります」
獣人の場合は地球人やネィスアースの様なヒューマン種と違い、獣の本能が出てくる。馬型なら走り回るから競馬にしている訳だが肉食系なら格闘技だったりする。
種族や年齢と事細かく階級分けされてはいるが格闘の種目は地球で言えば“軍式格闘術”と言う感じだ。無論競馬と言っても単にスピードを競うものではなく障害物、更にパワードライドと言う重量物を載せた橇を走らせる種目もあるのだ。
「報酬としては金銭の他にも性遊戯が無償で受けられます」
確かに獣人の性欲は凄く数世紀前は幾度か猟奇強姦事件が起きており何れも犯人は射殺されている……その都度に追放運動が巻き起こったが結局は獣人との共存を望まない者は他の惑星に移住を選んだ……ネェスアース王朝に獣人にされたロイヤルファミリーが居て非業の死を遂げた、それが獣人受け入れの一つのきっかけになった。

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