PiPi's World 投稿小説

機動装甲警察 ガイアスワット
官能リレー小説 - SF

の最初へ
 30
 32
の最後へ

機動装甲警察 ガイアスワット 32

これも異例な事態であるが皇帝の継承者争いは知識層や教育機関にも最悪な事態を齎しており引退した重臣らも現皇帝陛下が継承時に一喝された事が影響していると……。
「メイド長様ぁ……」
幼くまだ母親恋しい年齢故に母性溢れるメイド長に甘える小間使いの少年ら……何れも全裸で彼らの一物にも小ぶりだが寄生侵蝕生物が装着されている。こちらは一時的に巨根にする為に自慰をさせない軽い玩具だ。メイド長も抑えていた母性を解放させるには程良い美声……何人かは先走り液が出ている。
「(これも今の宰相のおかげか……)」
皇帝は宮殿の細部までは手が回らないのだ。
「(そろそろ家庭を持たせるべきだろうなぁ)」
貴族同士の結婚は大変で当人の意向は無視される事が多い……しかもこの間まで皇位継承でいがみ合っていた事を考えると無理がある。最も今の貴族世代は皇位継承の内乱で引き裂かれたり相手が死亡したりしているので帝都を後にして実家がある惑星に移住している。


「はぁ……」
宰相のサウザットは一通りの仕事を終えて帝都にある屋敷に戻っていた。仕事は充実しているとは思えない、何せ型破りな皇帝に仕える羽目になったので気苦労も絶えない。今回の翼竜騒ぎも王座に座って指示して貰えた方が良かったのだが……まあ民衆には割と好評なのだ。
「息子よ戻ってきたか」
「親父……生き生きしているな、そんなに小間使いに勉強教えるの楽しいのか?」
息子の乱雑な言葉にも動じない……そう見られているのも仕方ない、内乱に関わった者の一人として投獄されてもおかしくないが現皇帝陛下は重臣の任を外す程度にしてくれたのだ、そして見つけたのが戦災孤児らの教育支援だ。
「お主も何れ分かる……まだ若いからのぉ」
「……」
「それとな、そろそろ所帯を持て」
「はっあ?」
「……難しく考えるな、貴族でない者でも構わんぞ」
即ち下級階級やら獣人やらも含まれる事になる。確かにこの前まで銃口や剱先を向けていた上級貴族の娘を嫁にするのは難しいとも言える。現に近衛騎士団に辺境出身の獣人が居るのも異常事態だ。それだけ次期皇帝の争いが酷かったのだ。
「親父、出かけるのか?」
「旧友が帝都に来ておる……今生の別れになるかもしれん」
「……」
サウザットは父の表情を見て分かる、その旧友は何時でも会える間柄では無い事を。



サウザットの父であるアウザットスは東エリアにある新市街地に足を運ぶ、ここは文化施設やらあったのだが戦乱によりレンガの山になった所だ。今では戦乱により流れ着いた傭兵やら浮浪者やらが勝手に住み着いている……軍事物資運搬用コンテナを流用した住居兼商店ビルが乱立、だがこのエリアの地下には各種売春行為が出来る地下街があるのだ。
この地下街は戦乱時には市民の避難場所にもなるが時には生物化学兵器が投入されより多くの犠牲者が出た。単純なガスやウィルスでは無く人を遺伝子レベルで侵食し変えてしまう“侵蝕寄生動植物兵器”である事が多く帝都の維持の為に処分された。その戦禍を知る誰かが残骸をかき集めて弔いの文言を記した追悼碑は何時しかラウンドマークになっている。アドレッサに使える爺やであるカルスワはそこにいた。
「友よ……」
「お主も生きていたか……」
二人は握手する、前に逢った時は先代皇帝の宴の時だ。カルスワはまだアドレッサの母親に仕えていた時の話だ。
「かわったな」
「生物兵器が投入されたからな……犠牲者はどれだけいるのか分からんよ」
地下街と言っても4〜5階のビルが並ぶ……帝都の一部は都市型移民船によって構成されている名残だ。

SNSでこの小説を紹介

SFの他のリレー小説

こちらから小説を探す