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機動装甲警察 ガイアスワット
官能リレー小説 - SF

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機動装甲警察 ガイアスワット 13

ケンは唖然とするもリリーは少し考えて言う。
『無論文明の差は考慮しても納得いかないけど、高度知的生命体は科学で進歩し過ぎると個体が増え過ぎてその星の環境を破壊する……この星もそうなりかけている』
「「!!!」」
二人にも驚くがリリーは更に言う。
『だからこそ……知的生命体を利用する私らも正義って言う事ね……まっ二人には悪い用にはしないから♪ただ人間のままだと一年所か半年すら持たないのよ……』
ケンとミクは其々カプセルに入れられると中から液体が満たされ、臍の部分に触手の様なモノが融合していた。
『人工羊水、呼吸は出来る筈』
息苦しくないが二人は不安げな表情に……しかし段々と夢心地な表情になり、遂には指をしゃぶり始めた。
『初期化完了、さてケン君の方が大工事になりそうね』
リリーは楽しく言う、奥底に居る理香も喜んでいる。
彼女だけじゃない、あの老婆も……そして幾多の前任者らも……リリーは新たなファクトリーの稼働状況をモニターしている。彼女の役目はアビリアンの戦力若しくは商品の原料になる高等知性生物の確保及び繁殖である。幹部とは言え下っ端に過ぎない……だがこの役目はある意味ではアビリアンの今後を左右するセクション、リリーはこのタイミングで地球の表舞台に出現したアビリアンの上層部判断を疑問に思えていた。数カ国はすでに支配下に置かれてはいるがどうも原材料が酷い質であり、アースフォースが居るこの国に狙いを定めたのだ。ネィスアースの介入もあり得る。
「切り捨てられるかな?」
二人に大口叩いたリリーは少しばかり焦り始めた。別のチームにてある奴隷が改造中に性転換が起きてしまいパニックになっていると言う……しかもアースフォースに加えて最近活動を開始したガイアスワットにより連れ去られたのだ。
「出来ているスレイブコアはどんどん出荷して」
ドロイドにそう伝えた……ここも嗅ぎつけられる前に出来る限り商品を出す。
間に合わない場合は“コールドスリープ”にしてサンプルとして保管すればいい……ノルマが達成できなくても今回は戦闘を担当する幹部らの責任でもある。
『スレイブコアファクトリーシステムニジュウダイナエラー、リカバリーフカ』
「チっ!後はコールドスリープに回して!」
作業用ドロイドに指示を出すとリリーは空間ウィンドウを操作する、二人を改造しているユニットは完全独立しており移動を始める。スレイブコアユニットのエラーが出た所で原材料の人間投入を止め後はコールドスリープ処置……リリーは撤退の準備を進めた。
『タントウカンブ巨大怪獣化デス』
「もう……」
バスターフォースとの戦闘を繰り広げる映像を見るなり顔を天に向ける。幹部の殆どは怪人化、即ち他の生物や兵器の要素を取り込んだ状態になると負担が生じる……しかも巨大化すればそれは死を意味する。


体の急激な変化は心肺機能も脳もパンクさせる……リリーはその事を知っているからこそ今のポジションを選んだのだ。アースフォースらの様に機動兵器に頼るのは賢明な判断とも言える。
『サギョウカンリョウ』
まだ担当幹部は持ちこたえているがリリーらは撤退する。



次元空間の狭間に浮かぶ拠点に戻ったリリーは直属上司に報告する。
「今回は仕方あるまい、残りはここで作業を」
「はい」
「……ヤレヤレ、戦闘担当幹部同士の揉めが表に出るようになったな」

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