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寄生侵略者
官能リレー小説 - SF

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寄生侵略者 5

全裸をさらした状態ではさしたる抵抗もできぬ女を、俺は背後からひといきに刺し貫いてやる。

「ぐ、ぐうゥッ!!」
メスの獣のようなうめきが、食い縛った女の唇から漏れ聞こえる。
女の左耳で、小さなピアスが揺れた。
俺はさらに女の奥を求めて、小振りな乳房を鷲掴みながら、腰の槍をさらに突き進めていった。
「やめろこの出来損ない……抜けッ、抜けェェッ!!」
背中から抱き締めるようにしながら槍を振るう俺を、勝ち気そうな目に涙を浮かべた女が振り向きながら叫ぶ。
しかし、先刻この女の鎧を吸い込んだとき以上の快楽が、俺の金属の性器をさらなる快楽へとひきずりこもうとしていた。
「ははは…俺を見くびった、お前の敗けだァ!!」
俺は女の尻肉に腰を打ち付けながら、激しい攻めを開始する。

「ああッ……やめろッ、ヤメ……ンあッ、抜いて、抜いてェッ!!」
女の悲鳴は、腰を打ち鳴らす手拍子のような音にかき消されて行く。

チリン、チリン…。

「!?」
俺の甲冑に包まれた鼻先で、小さな音が響き渡った。

女の耳で揺れていた、金色の、小さなピアス。
それは、とても小さな鈴の形をしていた。

そのピアスが視界にはいった瞬間、俺の脳裏を薄汚れた黒板がよぎる。
「週番 +*&%;=、鹿島すず」
薄く靄のかかった視界のなかで、癖のある、やや斜めに傾いたチョークの文字が映し出される。
「+*&&%;=、てめー、自分の名前くらい自分で書けよなー!?」
「うるせーよ、スズ。お前のババアみたいな名前と一緒になんて書けるかっての」
「ンだとー!?、+*&%;+の癖に生意気ダゾ!!」
「ナンだそれ!?」
わざと怒って見せるふうの少女の後ろで、癖ッ毛のポニーテールが、仔犬の尻尾のように揺れていた。
チリン。
(!?)
その耳で、小さなピアスが音をたてて…。

俺はふと我に返った。

「ンあッ、あッ、あッ、ああッ……」
ポニーテールを振り乱して、女はすっかり快楽の虜になってしまっている。
俺自身の槍もまた、フィニッシュが近いことを告げていた。

槍が激しく光を放ったのは、そのときだった。
俺の視界が、女と繋がりあった股間を中心に真っ白に染め上げられて行く。

「スズ…ごめん」
「あやまるなよ、馬鹿………*&%;+のくせに、あたしをなぐさめてんじゃねーよ」
夕暮れ時。
通学途中の、小さな児童公園。
立ちこぎのブランコに揺られたままの彼女のポニーテールもまた、揺れていた。
「ホラ*&%;+、彼女、待ってるんだろ?……早く行けバーカ」
そう言って笑った彼女の目の端が、小さく光った気がした。

そんな光景が、渦潮のようにぐるぐると吸い込まれて行く。
これは、この女の記憶、だったのだろうか?

そんな疑問も全て、俺の股間の中に吸い込まれて行く。
凄まじい、快楽と共に。

やがて気がつくと、俺は全裸のまま一人、廃墟の町にたたずんでいたのだった。

あの女は、跡形もなく消え失せていた。

あの光景は一体なんだったのか。
あの女の記憶か、はたまた俺の妄想か。

おそらくは女の記憶なのだろう。
なぜならあの女を吸収したせいか、おかしな能力だけでなく、侵略者たちの基礎的な知識が吸収されたことに気がついたからだった。

俺は星空の下、廃墟の中を一人、歩き始めた。


 ※※※※※

薄暗い空間の中、2つの影が動く。

「調整場で騒ぎがあったようだな」
「廃棄されるべき不良品が暴れたようだ」

1人は女性の声、もう1人は男性の声が、基地内で起きた事件について話し合う。

「その不良品に巡回の兵が、倒されたと聞くが?」
「目撃した者の話しでは、どうやらヤツはスペシャルだったようだ」
「ほう……調整に適合していれば幹部になれたものを、運の無い奴よ」
「幸い、直接戦闘をした者の頭部を回収する事ができた。再生した後、詳しい情報を聞き出すとしよう」
「不良品の1匹くらい大した問題ではないが、出来るだけ早めに始末しておけよ。」

そう言い終わると女の声は、ある一点に顔を向ける。

「分かっている。全てはゼット様のためだ」

男もまた同じ場所を見つめる。
2人の視線に反応するように、暗闇の中、何かが静かに唸り声をあげた。

 ※※※※※

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