モンスターハーレム 70
「あー・・・悪いが、早く話をしてくれねーか?
空気が重くってしようがねえ」
「くっくっ・・・いいとも。
それじゃ、まずはその2人のことから話しておこうか」
サルスベリはさも楽しそうに語り始めた。
「もう気づいているかもしれないが、その2人は正真正銘君の従者のミミとオルゾス、その人だ。
君をおびき出すエサとして連れてきたんだが、目覚める2〜3時間ほど前に成長を始めて今の姿になった」
・・・やっぱり思ったとおり、こいつら本物だったか。
それにしてもこの変わりようは一体・・・?
「2人とも肉体が飛躍的に強化され、今見た限りでは完全に君に従属している。
はっきり言おう。2人をここまで変えたのはおそらく君のせいだ」
「ちょっ・・・!?」
「思い当たりがないとは言わせない。
ミミの種族は成人してもそこまで大きくはならないし、魔王反対派のオルゾスが魔王である君になつくなどありえない。
君が何かしたと考えるのが普通だ」
「そ、そんなこと言われたって・・・」
生まれてまだ1日しか経ってないオレが原因と言われても、何をやったかなんてわからない。
せいぜい2人とも記憶に残らないくらいに犯したことしかない。
そんなことくらいでここまで変わるわけがないだろう?
サルスベリもその辺はわかっているのか、言及するのを早々に切り上げる。
「・・・安心しろ。君でさえわからないというのに、答えを聞こうなんて思っていない。
まあ、とりあえずお茶菓子でも食べてくれたまえ」
サルスベリが持ってくるよう、メイドたちに合図を送ると彼女たちはでかいワゴンに『茶菓子』を乗せて持ってきた。
それはそれは大きな『茶菓子』だった。
「ふーっ!ふーっ!」
「は・・・はああぁぁぁっ!?」
「むーっ!むっ!?んぐぐぅっ!?」
『茶菓子』を見たとき、オレは一瞬言葉を失った。
きっと両隣にいる2人もオレと同じ顔をしていただろう。
なぜなら持ってこられた『茶菓子』は、SMチックな格好で拘束された3人の女の子たちだったからだ。
しかもその中の1人は、見覚えのある女だった。
「おっ・・・おまえはあの時のおもらし女!
な、何でおまえがここに!?」
そう、生まれたてのオレが迷宮をさまよっていたときに出会った、あのリザとか言う女だったのだ!
「こ、これが茶菓子って、どういうことだ!?説明しろっ!?」
「どういうことも何も・・・お茶菓子だよ。
思う存分、食べるといい」
「『食べる』の意味が違うだろーがッ!?」