モンスターハーレム 71
何をわかりきったことを、と言わんばかりの様子でのたまうバカ女に、オレは思わず突っ込みを入れる。
しかしこのサルスベリとか言う女は微笑みさえ浮かべてこんなことを言い始めた。
「ん?何だ、それだけでは足りないのか?
それならそうと言ってくれ。おかわりはいくらでもあるんだ」
そして再びメイドたちに合図を送ると。
どこからともなくワゴンに大量の『茶菓子』を乗せたメイドが続々と現れた。
「さっ、どんどん『食べて』くれ。
お互いの利益のために、ね」
「違うっ!オレが聞きたいのはそーゆーことじゃないっ!?
何でオレがおもらし女たちをヤラなきゃなんねえんだってんだ!?
だいたい何だ、その『お互いの利益』ってのは!
オレはそれどころじゃないんだっつーの!?」
生まれてからろくでもない目ばかりにあってきたオレは、ここぞとばかりに言いたいことを言ってやる。
「・・・落ち着け。そんなに興奮していては、冷静な判断ができんぞ?
まず座れ。話はそれからだ」
・・・〜〜〜っ!!こンの・・・バカ女っ・・・!
しかし怒ってたって現状は変わらない。
オレははらわた煮えくり返る思いをこらえ、再び席につく。
「・・・座ったぞ。説明してもらおうか」
「うむ。時間がないので手短に言おう。
おまえがコイツらを犯さなければならないのは、特製の毒薬を投与されたそこのミミとオルゾスを助けるためだ」
「・・・は?」
あまりに信じられない言葉に、オレたち3人が呆気に取られたその時だった。
ガチャンッ!
「うっ・・・!?」
「〜〜〜〜っ!?」
タイミングがいいとほめるべきか。
ミミとオルゾスがそれぞれ胸と喉を押さえ、悶え始めたのだ!
「なっ・・・!?」
「ちなみに2人に飲ませたのは遅効性の毒。
解毒剤はあるが、茶菓子を食わん無礼者にやる気はない」
あまりの一方的な通告に、オレは二の句が告げなくなる。
「ちなみにこの女どもは重大なミスをした罰として送られてきた期間限定のモルモットたちだ。
おまえに犯された異性は本当に強化されるのか、実験台になれと言ったら反抗したので、強力な媚薬を大量投与して縛り上げた」
・・・本物だ。コイツ、正真正銘のマッドサイエンティストだ・・・!