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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 44

無邪気な悪意。子供がチョウの羽をむしるような悪意がそこにはあった。
「もっとも生贄はすぐに用意できませんので、今日のところはオルゾスで我慢してくださいね?」
屈託のない笑顔で謝罪するカグラ。
どうせなら何もしてくれないほうが助かりマス。
そう思っても口に出さないのは今までの短い経験から得た人生のノウハウである。
そしてその成果が実を結ぶこととなる。
「さて宴もたけなわ、お開きとする前に決めておくことがあります」
「・・・は?これ以上オレに何をさせようってんだ?」
まだオレを弄びたいのか。この冷酷非情のサディストめ。
しかし予想と反して出た言葉は意外なものだった。
「いえいえ、そんな大層なことではありませんよ。
 決めるのはあなたの名前ですよ、ナ・マ・エ♪」
リンゴーン♪
頭の中で祝福の鐘の音が聞こえたような気がした。
「え・・?うぇ・・・?」
いかん、あまりのことに言葉が出ない。
確かに自分に名前がないことに不便は感じていた。
想像してみてほしい。
いくら自分が造られた存在だからって、『種』や『救世主』なんて呼ばれるのは恥ずかしいやら情けないやらでものッすごく居心地悪いのだ。


とは言え、自分で名前を付けるとなると、これはこれで難しい話になる。
仮にも自分の名前を適当につけたくないし、かと言ってカッコつけみたいにするわけにもいかない。
そこまで自分のネーミングセンスがいいと言い切れないところがまた悲しいところだが(涙)。

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