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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 45

ちなみにミミはオレに名前がないことから便宜上『ご主人様』と呼んでいる。
ヒマのある人は読み返して・・・って、何言ってんだ、オレは。
「・・・ご主人様?」
「・・・?どうかしましたか?」
「い、いやっ、何でもない!」
いぶかしげに声をかけるミミとカグラのおかげで正気に返ったオレは、あわてて返事をする。
「と、とにかく!アンタら魔物の救世主にふさわしい名前ってのを聞かせてもらおうか!」
オレは大声を上げて強引に話を戻す。
主人公のオレ様がいつまでも名無しってのはツラすぎるからな、いろいろな意味で。
カグラはまだいぶかしんでいるようだったが、発破をかけられ、ついにオレの名前を発表した。
「あなたの名前は・・・ラグ。
 かつて神話の時代に魔物を滅ぼさんとした神に戦いを挑んだ伝説の魔物の名です」
「ラグ・・・」
かみ締めるように自分の名をつぶやく。
悪くない。変な名前だったらどうしようかと思っていたが、響きもいいし、その由来も気に入った。
「うん・・・悪くない」
何度も自分の名前を反芻しながら答える。
その時のオレの顔を見ていた魔物たちはこう答える。
『あの男のあれほど邪気のない顔は見たことがない』と。
うるせえ。本当にうれしかったんだよっ!
「喜んでいただけて何よりです。
 それでこれからのことですが」
カグラの一言に、オレはあわてて気を引き締める。
そうだった。オレはこれからコイツのゲームとやらをクリアしなければならないんだった。
「先ほど話したとおり、生贄はすぐに決まりませんので、それが決まるまでは好きなようにしてください」
それまでに生き残る根回しでもやっておけ、か。
彼女の言い方は額面どおりに受け取ってならないことは少しずつわかってきた。
オレの肩の上で気絶しているオルゾスもその1つなのだろう。
「そこの魔兎(まと)族の娘」
「は、はいぃっ!?」
いきなり魔王代行に話を振られて変な声を上げるミミ。
「たしかお前はキノコの管理をしていましたね?」
「は、はいっ!」
大げさなリアクションで返事をするバカウサギ。
OK、少し落ち着こう。
「ならここの地理には詳しいでしょう、彼を適当な『客間』にご案内するように」
「は、はいっ!この命に代えましてもっ!」
いや、このくらいでいちいち命かけてたら身が持たんぞ?

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