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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 179


正直に言おう。
オレはこの時、我が身の保身を考えた。
今まで幾人もの女を抱いてきたが、このときのサルスベリは言い様のない、危険な何かを放っていたからだ。
だがそれはほんの一瞬のこと。
すぐそばで苦しそうに呻く狭霧を見捨てることは、自分の沽券にかかわる。
それにいざとなったら抱くだけ抱いて逃げてしまってもいい。
オレは迷いを捨てて答えを出した。

「今さら言うこともないだろ?
 オレが断れる状況にないってさ」
「何、ちゃんと約束してほしかったのさ。
 逃げられないとも限らないので、な」

・・・やっぱりオレはコイツを抱けることをチャンスだと思うべきなんだろうか?
とりあえずコイツを抱くときは2度と変なマネができないように調教しておこうと心に誓う。
あ?さっきまでビビってたのは何だったんだって?
んなもん知るか。
毒を食らわば皿までも。
どうせ逃げられないんだったら、死んでも後悔のないようにするだけだ!
だからオレは言った。後悔のないように。
「サルスベリ。後でお前の知っていること全部話してもらうぞ。
 おまえらが禁忌とやらを犯してでも魔王を蘇らせようとしているその魂胆を、洗いざらい」

その言葉にサルスベリは一瞬虚を突かれたような顔になる。
それがオレの質問への答えを持っているからなのか、そうでないのかはわからない。
だがそれもいずれわかること。
オレはそれ以上の追求はせずに、サルスベリから房中術のレクチャーを受けることにした。

――――

「・・・以上が房中術の基本だ。質問はあるか?」
「ない」
「では早速始めてもらおう。その人間が死んでは全てがご破算だからな」

オレは手早く狭霧の服を脱がせ、自分も服を脱ぐ。
サキュバスのエナジードレイン能力の応用というなら、肌と肌を合わせられる面積が多いほうがいいからだ。

「いいか。まずは肌を合わせながらそれの性感帯を探れ。
 そこが生命力を注ぎ込みやすいポイントだ」

言われんでもわかってるっての!
オレは毒づきたいのをガマンしながら狭霧の上半身を抱き寄せる。

「ん・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「悪いな、狭霧。こんな手段しか助ける方法がないらしくてよ。
 勘弁してくれな?」

偽善極まりない謝罪を言いながら、オレは狭霧の唇を奪い、体内の豊潤な魔力を送り込む。
これが狭霧の治療の始まりとなった。

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