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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 170

人化の法で呪われた魔物に、この毒が通じるのかどうかは怪しいところだが、近づかないに越したことはない。
・・・もっとも封身解放した魔物にはしびれる程度の効果しかないようだが。

「ぐうゥゥうう・・・ッ!」

麻痺した身体で必死に起き上がろうとするオルゾス。
残念だったな、オルゾス。
オマエがオレの精液で強くなったように、オレもそれなりに努力してたんだよ。
ぶっつけ本番が多くて、いつもヒヤヒヤしているけどな。

「さて、そろそろとどめを刺させてもらうぞ?
 何、心配するな。次に目覚めたときには2度とオレにケンカを売る気なんてなくなってるさ」

オレは倒れたオルゾスにとどめを刺すべく、近づいた。
動けない彼女は迫り来る危険に抗おうと必死にもがく。
ムダだと言っているのにまだわからないか。
オレはため息をつきながらオルゾスの首筋に渾身の当身(身体のサイズの関係から)を食らわせようと振りかぶった。

「私を・・・っ、舐め・・・るな・・・!ラグゥッ!」
「!?」

その時だった。動けないはずのオルゾスが立ち上がった。
予想外の出来事に、オレの当身は最大の威力を発揮する前に潰される。
そして思考が硬直したわずかなスキを突いて、渾身のパンチが無防備なオレの体に直撃した。
オレの体は骨の折れる音をいくつも立てながら吹っ飛ばされる。
気づいたときにはオレは地面に転がり、血反吐を吐いていた。

「かっ・・・!?ガハッ!!」
『ラグ(さま)!!』

信じられないアクシデントに、仲間たちの悲痛な声が響く。
だが誰一人として助けには行けない。
オレの吐いた毒ガスのせいだ。くそっ!

「ふうぅぅ・・・!!今度こそ・・・私の・・・勝ち・・・だ!」

オルゾスが毒に侵された身体に鞭打ちながら、ゆっくりと近づいてくる。
ヤバい。これは冗談抜きでかなりマズい!
さっきのパンチの嵐と今の不意打ちで骨と内臓をやられてオレは動けない。
魔物の生命力なら致命傷とは行かないが、立つことさえオレにはできない!

「死・・・ねェッ!!」
『ラグ(さま)!!』

無情にもオルゾスの拳が振り下ろされようとしたその時。
いくつかの影が我が身もかまわず、毒ガスの中に突入した!
その影はオルゾスに体当たりを食らわし、

「ぐおっ!?」

背後から剣を突き立て。

「ガッ!?こ、この・・・っ!」

反撃に転じようとするオルゾスに追い打ちをかけ。

「ぐふっ!?」

満身創痍のオレを救出した。

「ラグさま、大丈夫ですか!?
 しっかりしてくださいっ!」

だがオレは自分の身の安全よりも、オレの吐き出した毒ガスに突っ込んできたそのバカどもに文句を言ってやりたい気分だった。
もっとも折れた骨が内臓にでも刺さっているのか、しゃべるどころではなかったけれど。

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