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モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 169


「グアァァアッ!!殺すッ!殺す殺す殺すッ!」

そう思った瞬間、オルゾスはオレの注意が薄れたわずかなスキを突いて突撃してきた!
ヤツの巨体が石の林を削り、砕きながら近づいて来る。
それも尋常じゃないスピードで。
だがそれは障害物を砕きながらにしてはと言う意味。
このくらいの速度なら今までの戦いで体験済みだ!
一瞬虚を突かれたオレは慌ててカウンターを食らわそうとタイミングを計る。
しかしこの時オレは『あるミス』を犯していた。
それも命に関わる、重大なミス・・・!

「グアアァァアッ!!」

オルゾスが狭い空間で必殺のハンマーパンチを打ち下ろす。
バカがっ!障害物のせいでタイミングがバレバレだ!
攻撃を前に出て避けたオレは、カウンターを決めるべく、そのままアッパーカットに転じる。
・・・が!

「かかっ・・・たな!」
「へ?」

オルゾスは顔をオレに向けるといきなり口を開いた。
口の中にあるもの。
それは彼女を怒りを表すかのような、真紅に燃える赤い炎!

「しまっ・・・!?」

た、と言うより先に、口から放たれた炎の弾丸が直撃した。
全身を焼かれ、悲鳴すら上げられぬほどの激痛が全身を駆け巡る。
しかし彼女の攻撃はまだ終わらない。
すぐさま横から彼女のパンチが飛んできてオレを石の林にめり込ませた。
そして・・・!

「ウガアァァアッ!!」

パンチとシッポの嵐が石の林の一部となったオレに降り注ぐ。
この時オレは限界以上の激痛を受けると、痛覚が一瞬なくなるというありがたくもない貴重な体験をした。
その代償として、身体を廃棄寸前のボロ雑巾のようにさせられて。
「オオオオ!!」
殴打が続く。
はあ、はあ・・・・ゲフッ!・・・はあ・・・はあ・・・
息をするのも苦しいほどオレは殴られ続けている。
だが。
少しずつ殴打の速度が落ちてきた。
「ガア・・・・オオ・・・・腕、が・・・・」
やがて、オルゾスの動きが鈍くなり・・・
ドシャッ!
オルゾスはぶっ倒れた。
「へっ・・・・ようやく効いてきやがったか。神経毒ガスだからな。」
どういうことかというと、それは簡単。オレは殴られている最中、吐き出す息を毒ガスにしていただけだ。
知らずにオレのすぐそばで盛大に体を動かして息をしていたオルゾスは、まんまとしてやられたわけだ。
「ラグさまー!!」
向こうから声がする。
ミミが狭霧を、リザがサルモネラを背負っている。そしてナナリも。
「近づくな!!」
オレは大声で叫んだ。まだ辺りには毒ガスが充満している。特に人間の狭霧などは致命傷になる。
!!
驚いたようにミミたちの動きが止まる。

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