PiPi's World 投稿小説

モンスターハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 117
 119
の最後へ

モンスターハーレム 119


「ちなみに将軍クラス以上の役職に就いているものは、みなこの通り名を持っている。
 この通り名を持つことは何回も死線をかいくぐった英雄・豪傑クラスの実力者と思ったほうがいい」
「・・・なるほど。私が今まで戦ってきた連中とは格が違うというわけだな」
「その通り。中でもラグの挙げた3人は将軍の中でもかなりのクセモノ、変わり種でな。
 仲間内でも恐れられている問題児たちよ」

どうやら本題前のレクチャーが終わったようだ。
サルスベリはようやく敵の3人について話し始めた。
「『鉄壁』のテス将軍。別名『死にたがりのテス』」
「・・・死にたがり?」
「ああ。戦場で華々しく散りたいらしくてね。
 『死にたい』と何度も言いながら、自ら危険な任務に志願してる」
「それはまた・・・変わっているな」

なんでそんなに死にたいんだか。
連中についていかなきゃならない部下が哀れに思えてくるな。
贅沢言わずにさっさと自殺でもしろと、オレは言いたい。

「変人ではあるが、幾度となく危険な任務から生還してくるほどの実力者だ。
 油断しているとあっさりやられるぞ?」
「ご心配なく。命のやり取りでよけいなこと考えられるほど、オレは器用じゃないんでね」

そんなことすればこっちが死ぬ。
その言葉にサルスベリは満足したのか、2人目の説明に移った。

「『妖艶』のキュリエル将軍。愚者の迷宮きっての魔法の名手だ」

魔法、か。火を吐いたりするモンスターとは戦ったが、本格的な魔法使いと戦うのは初めてだな。
オレは無意識のうちに拳を強く握りしめた。
・・・が、次のセリフで全身の力が一気に抜けた。

「性格は淫乱。スケベ。快楽主義でいいかげん。
 老若男女、何でも来いの両刀使い。
 おそらくコイツが反対派にいるのは『おもしろそう』だとでも思ったんだろう」
「・・・・・・」

・・・たまに思うけど、ここって変な性格のヤツって結構多いよな・・・。

「何か言ったか?」
「いや、何も」
「・・・まあいい。話を続けるぞ」

サルスベリは何か納得できないような顔をしつつ、話を続ける。
・・・意外とカンがいいな。
今度から余計なことは言わないように気をつけておこう。

「そして最後。『凶将』のサーク将軍。
 おそらく彼女が反対派のトップにしてお前の最大の敵となるだろう相手だ」
「・・・へえ」

その言葉にオレは再び気を引き締める。
サルスベリの真剣なその表情に、軽いジョークすら許さぬ緊張感がオレの全身を貫いた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す