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魔法使いカインの奇妙な冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔法使いカインの奇妙な冒険 9

「とりあえず、村を探索してみようか。何か痕跡が見つかるかも」
カインはアロスラ王子と山賊達に提案した。
「じゃあ僕はこっちの方を探してみるよ」
アロスラ王子が山賊達に言った。
「それなら俺は反対側を探させていただきやす!」
山賊達は手分けして捜索を開始した。
カインは分散して探すフリをして、身を隠しながらアロスラ王子と合流をした。
そして、周囲に山賊達が居ないのを確認してから質問をする。
「あの人達の服をどうして焼き捨てたんですか?やっぱり精液まみれだからです?」
「それも理由の一つだけど、それだけじゃないよ。魅了されている彼等にとって君は崇拝すべき存在なんだ。だから彼等は君の前では裸を見せつけている方が幸せなんだよ」
「幸せ…?」
「うん、彼等は裸の君に服従することで快楽を得ている。君の役にたちたい、君に喜んで欲しい、そういう欲求を満たすことで満たされる。それが今の彼等の状態だよ」
「そういう事だったんですか…」
カインは自分の為にそこまでする彼等に対して申し訳なさを感じていた。
「理由は更にもう一つある。君の放った魔力があまりにも強大すぎて、あの時彼等が身につけていた物は魔力を帯びてしまったんだ。もし、別の誰かがその魔力を帯びた着衣に触れてしまったら、予期せぬ二次被害を引き起こしてしまう可能性があるからね。焼却処分するしかなかったんだ」
カインは納得した。
「確かにそれは危険ですね」
そう言いながらも、全員が素っ裸になって探索しているというのはどうなのかと思った。早くどこかで新しい服を調達する必要がある。
しかし、この廃村には人が住んでいた形跡はあるものの人の気配は全く無かった。まともに着れるような物が残されていれば良いのだが、望み薄だろう。
カインは廃村の奥へと進み、一番奥にあった家の中に入る。
そこは寝室として使われていたらしく、朽ちて自壊したベッドとクローゼットがあった。
そのクローゼットを開けると、中に服らしきものが残っていた。ボロ布のようになったシャツやズボンは触っただけで破れてしまう。
カインはそれを手に取ってみた。
「これは…」
カインはその服に見覚えがあった。それは、かつて自分が愛用していたものにそっくりだった。

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