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魔法使いカインの奇妙な冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔法使いカインの奇妙な冒険 8

「彼等の君に対する信頼感は記憶の書き換えとは別なんだ。『魅了』の能力の影響もあるだろうし、君が本来持っている人間性も関係していると思うよ」
「そうですかね…。まあ、悪い気はしないですけど」
「ふむ、君の仲間探しを手伝わせるためにもしばらくこのままにしておいた方がいいかもしれないね」
アロスラ王子の言葉にカインは苦笑した。
「はは、確かにそうかもしれません」
「さあ、それじゃあ出発しようか」
王子が声をかけると山賊達は一斉に動き出した。
「カイン親分!俺に付いてきてくだせぇ!」
筋骨隆々としていていかにもパワータイプといった感じの山賊が先頭に立って歩き始めた。もしかしたら彼が本来の親分なのかも知れないが、今の彼はカインの舎弟である。
続いて二人の男がカインの両隣についた。どちらも細身だが鍛え上げられた肉体をしている。
肉棒をそそり立たせた精液まみれの筋肉質な男達に囲まれて歩くというのは、なんとも異様な光景だった。
(うーん、なんだかすごい目立ってるような…)
カインは居心地の悪さを感じたが、ここで引き返すわけにはいかない。とりあえずは仲間の捜索に集中することにした。
「付いてきてって…何か思い当たる節でもあるのかい」
カインは先頭の山賊に聞いた。
「俺はこの辺りの地形には詳しくてな。ここを真っ直ぐ行けば大規模な廃村がありますぜ。そこなら雨風をしのげる」
「そうか、確かにそこにいる可能性は高いね…。でも全裸で勃起してる姿で遭遇したら向こうは驚くんじゃないかなぁ…せめて手で隠してくれないかな」
カインはアロスラ王子が彼等の服を処分して全裸にした理由がわからなかった。確かに精液まみれで汚くて粗末だったが、裂いて焼く必要はない。
それらについてを聞きたいが、記憶を書き換えた彼等の居る前では聞くことも出来ない。
「カイン親分、俺達のこの猛茎は親分への忠義の心を表しているのですぜ」
そう言いながら山賊達は誇らしげにペニスを揺らして、腰を突き出す。魅了の力によって彼等の忠誠心は性欲と結びついてしまっていた。山賊達は皆一様に笑顔を浮かべているが、その表情にはどこか淫猥な雰囲気が漂っていた。
「そうなんだ…、よくわからないけど、とにかく行こうか」
「へい!」
山賊達は元気良く返事をする。
こうしてカイン一行は森の中を進んでいく。
この辺りは道らしいものはなく木々の間を縫うようにして進むしかないのだが、山賊達は慣れているのかすいすいと進んでいった。
やがて開けた場所に出た。
そこには崩れかけた家々が並んでおり、雑草が伸び放題になっている。かつては人が暮らしていたであろう痕跡があちこちに残されていた。
確かにここなら山賊達の言う通り雨風を凌ぐことは出来そうだ。
「おーい!誰か居ないか?」
山賊親分らしい男が大きな声で呼びかける。しかし、反応はない。
「誰も居ないみたいだね…」
カインは辺りを見回しながら言った。もしここに仲間達が居たらなんらかのアクションがあるはずだ。

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