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王国の境界線での肉欲
官能リレー小説 - ファンタジー系

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王国の境界線での肉欲 6

「何かが起こってるのは見りゃわかるわよ!」
ミルリーフは苛立ち紛れに叫んだ。
いつしか素っ裸にされた兵士達は空中でかき回されるようにされていた。まるで見えない手に掴まれているかのように。
「ああぁっ…!」
「たすけてくれぇ…!」
兵士達が情けない声を上げる。
素っ裸の屈強な男達が、まるで洗濯物のように振り回されているのである。尻や肉棒を隠す余裕もないようであった。
「くそっ!一体どうなっているんだ!」
隊長は慌てて剣を抜き構えるが、それでどうにかなる状況でもない。
ファブリス達は逃げることも忘れて見上げる事しか出来なかった。
「あ…あれはまさか…!」
「知っているのか?」
隊長が聞き返すと発言者とは別の仲間が言った。
「伝説に語られる『風の精霊』だ!」
「なんと!?」
隊長は驚いた。ほぼ同時にファブリスも別のことに驚く。
「アルマンは…?アルマンが居ない!」
「アルマン?ああ一緒に居た男の子?確かに居ないわね」
「きっとアルマンが『風の精霊』を呼んだんだよ!」
「あの子そんなに凄かったの?」
「よくわからないけど…とにかく強いはずだよ!」
「確かに王族の貴方に付き添ってるぐらいだし、弱いわけがないわよね」
ミルリーフは納得して呟いた。
その間にも兵士達は空中で揉みくちゃにされ続ける。
「ああっ…!」
「もう駄目だぁ!」
「助けてくれぇ…」
哀れな男達は空しく叫び続ける。
隊長は部下の命など全く気にしていないようだった。その証拠に、彼は部下を助けるどころか、自分だけ逃げようとしていたのだ。
「今のうちに逃げよう!」
誰かが叫ぶ。兵士達は空中で混乱しているし、唯一無事だった隊長はファブリス達に背を向けて走り去ろうとしていた。
「そうね!」
ミルリーフは同意したが、ファブリスだけは動かなかった。
「どうしたの?早く行きましょう!」
「いや、ちょっと待って!」

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