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王国の境界線での肉欲
官能リレー小説 - ファンタジー系

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王国の境界線での肉欲 1

ラルア王国はエバゲニア王国に隣接した国である。軍事や文化はそこそこに発展、気候も穏やか…という特徴の無い国だ。
そこの国王であるエセルバート・シーグリーン・ラルアが上層部の男達を集めて今後の事を話していた。
「私には息子が3人居た。だが、長男と次男は皆知っていると思うが今行方不明だ」
「では、やはり三男のファブリス氏に継がせるという事ですか?」
「そうなるだろうな、いやもうそうするしかないだろう。ただまだ若すぎる」
会議は不穏な空気だった…。
王を継ぐはずだった男が2人も行方不明、という以外にもなにやら頭痛の種はありそうだった。

一方その頃話題に上がっているファブリス・ラルアはというとまたも城を抜け出そうとしていた。
それを止めるどころか手を貸しているのは侍従のアルマン、ランプブラックの髪の引き締まった少年だ。
ファブリスが自由を求めるのはエセルバートの厳格な教育によるものだった。
兄二人が行方不明という異常事態、ファブリスも危ないと思うのは親として当然である。なので軟禁のような生活をファブリスに強いた。
完全に外界と隔離されてしまったわけだが、アルマンという良い遊び相手が居たのでエセルバート王に対して憎悪を持つような事はなかった。しかし城下の森や町を自由に走り回りたいという欲を抑える事は出来なかったようで…。
アルマンは一つ年上なだけであるが、色々な面で早熟でずっと大人びて見える。ほんの一つ違いにはとても思えないだろう。
早熟は性知識にも言えた。
アルマンはどこかから様々な卑猥な言葉や行為を覚えてきては無知なファブリスに聞かせた。
ファブリスはその性の知識の数々に股間を硬くする事も少なくはなかった。
アルマンが去ってからひたすらに自慰行為に耽ることも一度や二度ではない。
アルマンがファブリスの周囲に居るのは不適切な気もするが、少年でありながら剣術に長けていた事もあって放置されていた。
ファブリスはアルマンに支えられるようにして部屋からの脱出を成功させた。
しばらくは不在に気付かれる事も無いだろう、ファブリスは早速城の周囲を探索し始める。
様々な人が忙しそうに動き回ってなにかをしている。ありふれた光景だが、複数の頑丈な扉にガードされた生活を送っているファブリスにとってはどれも新鮮に見えた。
「駄目ですよ、むやみに近寄っては。不信がられて部屋に引き戻されますよ…」
アルマンの声にファブリスは我に返る。
「やはりもっと人が居ない所が良いですね…」
「そうだね」

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