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王国の境界線での肉欲
官能リレー小説 - ファンタジー系

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王国の境界線での肉欲 4

「こんな諦めの早い子供が後継ぎなんて恥ずかしいわ…」
ミルリーフは失踪したファブリスの兄二人の事を思い出していた。
彼等はまさに王にふさわしいとしか言いようの無い人間だった。迫力のある外見もだが判断力にも優れていた。

こんな時にファブリスの兄が助けにきてくれたらどんなに頼もしいか。
なんとなくファブリスだけが行方不明にならずに残されたのもわかる気がした。脅威にもならない人間を拉致する必要はない。
ファブリスは平然とミルリーフ達にまで裸になることを強要した。包囲されている状況なのだから非常識なわけではないのだが、それは更にミルリーフを失望させた。
「私に裸になれと言うの?」
「今はそれが一番だよ」
「それが王族の言葉なの…!」
「仕方がないよ。この状況ではどうしようもない」
「私は誇りまでは捨てる気はないわ」
「君は死んでも良いの?早く脱がないと危ないよ!」
二人は包囲する兵士そっちのけで言い争いを始めた。
「見苦しい喧嘩はそれくらいにして早く脱いでくれよ」
「そうだそうだ!」
「さっさと裸になれ!」
待ちくたびれた兵士達が口々に言い始めた。武力で無理矢理に裸にされたり殺されたりしなかったのは奇跡である。
「まあ、待て。そこまで脱ぎたくないのなら強要するのは良くない」
誰かが騒動を止めた。一番年長らしい髭面の兵士だった。
その兵士は隊長かなにからしく、体も大きく非常に強そうに見えた。
そんな人物が軍団に居るのに、どうして末端の暴走が起こっているのだろう?

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