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魔王と呪われた女勇者
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔王と呪われた女勇者 5

「ああ。良いだろう。…しかし、堪え性の無いメスだな?孕んでしまっても良いのか?エレナは世界の希望なのであろう?」

「…」
確かに。私は勇者として、旦那様、もとい魔王を滅ぼすという使命がある。
そうだった。私は魔王になぞ言われなくても、そうすれば良かった。呪いがなんだ。魔王にかけられた呪いになんて、勇者である私が耐えられないハズがない!

私は勇者だ!
魔王の嫁になど、なってたまるか!

「…前言撤回だ。」

「なに?」
魔王は怪訝な目付きで私を見る。

「前言を撤回する、と言ったのだ!私は勇者!どのように落ちぶれようとも、魔王!貴様の嫁になどなってたまるか!」

私は魔王を睨み付ける。
この場で朽ち果てようとも、勇者としての誇りを失いたくはない!

「くくく…はっはっはっはっ!そうだ!そんな簡単に堕ちてくれるな?勇者エレナ。貴様は我の唯一の嫁となるメスだ。今のその心意気、忘れるでないぞ?…ハルスとか言ったか、あの女も、安全な場所まで帰してやろうではないか?」

魔王は訳の分からないことを言い出した。
「なに?私とハルスを解放するだと?いったい何を企んでいる!」

魔王は笑い続ける。
「くく…いやなに、人類唯一の希望がこの程度なのかと呆れていたのだが、思いのほか楽しめるかもしれないと思ってな?くっくっ…」
「なんだと?勇者である私を愚弄するか!?」

「その勇者が、魔王に股を開く姿、実に滑稽であったぞ?虫けらな人間どもに見せてやりたかったぐらいだ。」

「貴様ァァァ!……くっ!」

私は魔王に殴りかかろうとしたところ、すぐに手を捕まれてしまう。
「ふむ……ま、今はまだこんなものか。勇者エレナよ、今よりも強くなれ。強くなって、我をまた殺しに来い。我がかけた呪いと付き合いながら、せいぜい腕を磨くことだな。」

私は頭にきた。

「ふざけるのも大概にしろ!殺すなら今すぐ私を殺せ!なぜ情けをかける?」

「答えは、貴様が強くなってから教えよう。勇者エレナ。それまで、楽しみに待っているぞ。」

視界がぼやけて意識が遠くなる。転移魔法か!

「どういうことだ!説明…」

ーーーーー

「宜しかったのですか?魔王様?」

「ああ、良いとも。私は、淫らで美しく、強くなったエレナをこの手で我が物としてみせようぞ。…それより、今は天使だ。天使の軍勢は、今どうなっている?」

「魔王様。それが……」

ーーーーー



「魔王!貴様ァァァ!……あ、あれ?」

目の前には、魔王の姿はなく、代わりにケモノ耳の生えた獣人の姿があった。目をぱちくりしている。

「うわぁ!び…びっくりしたなぁ〜もう!いきなり脅かさないでよね!いきなり起きて大声上げられたら、心臓に悪いじゃない。」

どうやら、転移魔法を喰らって気絶していたみたいだ。

「う…あ、あぁすまない。取り乱してしまったようだ。ところで、貴女は?」

「んー?アタシは、ナズナっていうの。見ての通り、獣人なの。貴女はなんていうの?」

ナズナは、尻尾をふりふり揺らして尋ねた。

「エレナだ。…ナズナが、私を介抱してくれたのか?」



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