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勇者のお供はボテ腹妊婦達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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勇者のお供はボテ腹妊婦達 5

「どうしよう?リュート…」
フィオナ姉は困った顔で俺に尋ねて来る。7歳年下でも俺は彼女の主人なのだ。全ての決定権は俺にある。極端な話、俺が「その辺の通行人を襲って金を奪おう」と言えばフィオナ姉は嫌でも協力するだろう。もちろんそんな事はしないが、主人となった俺にはそれだけの権限がある……という事に建前上はなっているが、現実は女(達)の尻に敷かれている男もこの世界にはいっぱい居る。
この世界で飯を食っていく方法はいくつかある。兵士、農民、職人、商人、学者、聖職者、果ては盗賊などのアウトローまで何でもありだ。だが一番スタンダードな方法は冒険者ギルドのクエストをこなしてその報酬を得る事だろう。
「とりあえずご飯を食べたらこの街の冒険者ギルドに行ってみようよ」
「そうね」
そんな話をしているとウエイトレスの女の子が食事を持って来た。
「お待たせいたしました〜」
「わぁ!美味しそう」
「いただきまぁ〜す」
色々考えるのは後回しにして、俺達は目の前の食事を食べ始めた。

食事を済ませ、その後デザートにしっかりとフィオナ姉までいただいた俺は、少々ヤリ過ぎて足元がおぼつかないフィオナ姉とともに冒険者ギルドへやってきた。
冒険者と言えば何でも屋、そのギルドと言えば荒くれ者の巣窟と思われがちだが、この世界ではそんなことはない。
むしろ自分の主人、もしくは下僕となる男との出会いを求める美人のお姉ちゃんたちでごった返している。
その職種もさまざまで、ビキニアーマーを着込んだ女戦士、スリットからのぞくおみ足が魅力的な女武道家、他にも商人、魔法使い、僧侶etc・・・。
もちろん男の冒険者もいるのだが、世界人口の偏りのせいか圧倒的に女性が多い。
しかもそのどれもが美人で、男の冒険者と見るや積極的に声をかけているのだ。
ここに転生する前の世界を知っている俺にとって、桃源郷の1つと言っても過言ではないだろう。
美人だらけのギルドに鼻の下を伸ばしていると。
「いてててっ!?」
突然尻のあたりから猛烈な痛みが走った。
見ればふくれっ面でそっぽを向いたフィオナ姉が俺の尻をつねっている。
どうやら他の女にデレデレしていた俺に嫉妬を覚えたらしい。
そんなかわいい姉の態度に思わず苦笑していると。
新しい男の来訪に気づいたギルドの職員が、極上の笑みを浮かべて俺のところに詰めかけてきた。
「ようこそいらっしゃいました!クエストをお探しでしょうか?それともお仲間を…?」
「クエストです!」
俺に代わってフィオナ姉が、やや強い語調で即答した。その気迫に圧されたのか職員(女性)はやや引け腰になりつつもカウンターのような所を指して笑顔を絶やさずに言う。
「で…では、あちらでお話をお伺いしましょう…」

席に着くと職員はさっそく尋ねて来た。
「…で、どのようなクエストをお望みでしょうか?」
「え〜と…割と初心者向けのヤツお願いします」
「初心者向けですかぁ…」
職員は何やら分厚い紙束(たぶん現在ギルドに来ているクエストの一覧だろう)を捲って条件に合うクエストを探してくれた。
「…あ!これなんかいかがでしょう?ゴブリン退治。近郊の村々に出没して畑の作物や家畜を盗むゴブリンを退治するという…」
俺はフィオナ姉の方を見て尋ねた。
「どう思う?」
「それは…今の私達にはちょっとレベル高すぎるかも…」
「そうですか。それなら…」
職員は再び紙束に目を落として言った。
「冒険者向けのクエストとは言えないかも知れませんが、こんなのはいかがでしょう?街のドブさらい」
「えぇ…?」
「そ…それはちょとぉ…」
「ではこちらは?ペットの捜索。これは見つけないと報酬は出ませんが…」
「う〜ん…」
「確実な収入が欲しいわね」
「じゃあこれは?留守中の赤ちゃんの世話」
「な…なんか、何でも斡旋してるんですね…」
俺は思わず口にした。職員は溜め息混じりに言う。
「ええ、まあ…近ごろ魔物達の活動の活発化に伴って旅人や冒険者の数は減る一方でして…本当ならこんな時勢だからこそ冒険者が必要なんですが…嘆かわしい事です。そんな訳でギルドの収入も落ちる一方でして…それで打開策として一般人向けの求人も取り扱うようになったんですよ」
「なるほど…」

彼女の言う通り、近年この世界では魔の勢力が猛威を振るって人間達の暮らしを脅かしている。この辺りなんてまだ平和な方で、大陸中央じゃあ魔族によって一国が滅ぼされた…なんて話も聞こえて来る。

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