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勇者のお供はボテ腹妊婦達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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勇者のお供はボテ腹妊婦達 11

無理もない。最後の仕上げに自分たちの身体についた穢れを払おうとしたら、自分が思った以上の出力が出てしまったのだから。
高出力で放たれた浄化の力はリュートたちだけでなく地下墓地入り口にまで及ぶ。
もともと入口はゾンビたちが出てこないように結界が張ってあったのだが、ここまで丁寧に清められてはゾンビたちは近寄ることさえ困難だろう。
「す、すみません!大丈夫ですか、みなさん!」
「お、おお。こっちは大丈夫だぜ」
「ちょっとフェレンさん!こんなところで驚かせないでください!」
あわてて謝るフェレンにリュートがめずらしく語気を荒げて言う。
何しろ彼の妻であり姉であるフィオナが身重なのだ。
おなかの子供に何かあっては気が気でないだろう。
だが驚くのはむしろこの直後だったとは、この時誰も予測していなかった。
「大丈夫だった、姉ちゃん?」
「え、ええ。ちょっと驚いたけど大丈・・・うっ?」
「な、何!?どうしたの姉ちゃん!?」
姉の異変にリュートがあわてる。
苦しそうにうずくまるフィオナの足元から、愛液ではない、透明な液体がボタボタこぼれている。
今のショックで産気づいたのだ。
「ご、ごめんリュー・・・トっ、あ、赤ちゃんが・・・生まれ、そうっ・・・」
「ええっ!?こ、こんなところでっ!?」
まさか地下墓地入り口で破水するとは思わなかったリュートは大いにあわてる。
町の病院に運べれば1番いいのだが、今からではとても間に合いそうもない。
「ええええーとえーとっ。ふぇ、フェレンさんっ!
 この近くに民家か何かありませんかっ!?あとお医者さんっ!」
「い、医者は無理ですけど、上の教会ならベッドがあります!
 とりあえずフィオナさんをそこに!」
こうして一行はフィオナを教会へと連れて行く。
彼女とリュートの愛の結晶は無事、この世に生まれてくることができるのか?
スペシャルミッションのスタートであった。
まずはフィオナを教会へ。そう思い、4人が来た道を戻ろうとすると。
そこにはありえない光景が広がっていた。
「うそ・・・」
「お、おいおいマジかよ。あれが最後だったんじゃないのか?」
帰り道にはもういないはずのゾンビやレイスが再び行く手を阻んでいたのである。
さすがに来た時ほどの数はいないが、かなりのピンチである。
持ってきた聖乳はすべて使い切り、産気づいたフィオナがいるので走り抜けることもできない。
ゾンビはともかくレイスには物理攻撃は効かないので、頼りになるのはフェレンだけ。
一刻一秒を争うときに、この状況は最悪と言ってよかった。
「ちっ!どっからわいてきたのか知らねえが、こうなったらまた全滅させて・・・!」
「っ!?だ、ダメですシャルネさん!レイスには物理攻撃は効かないんですよ!?
 連中の仲間入りをするつもりですかっ!?」
「じゃあどうすんだよ!?このままじゃフィオナがやべーんだぞ!?」
強行突入しようとするシャルネと、それを必死に押しとどめるフェレン。
だが、そんな中でただ1人だけ沈黙していたものがいた。フィオナを介抱していたリュートだ。
彼は何か思いつめた表情で行く手を遮る死霊の群れを睨みつけ・・・そして恐るべき提案を2人に持ちかけた。
「シャルネさん、フェレンさん。ボクがおとりになります。2人はその間にフィオナ姉を連れて、逃げてください」
「なっ・・・!?バカ言ってんじゃねえ!相手はモンスターなんだぞ!?
 戦闘能力もないおまえに、何ができるってんだ!」
「そうです!いくらなんでも無茶です!死にに行くようなものですよ!?」
「う・・・ぁ・・・。ダ・・・メ、リュ・・・ト」
リュートの提案に、シャルネたちは即座に反対の声を上げた。
破水したフィオナさえもがうめきながら抗議するくらいだ。
しかしリュートは自分の意見を撤回しようとはしなかった。
自分たちが生き残るにはこれしかないとわかっていたからだ。
だからリュートは反論した。静かに。だけど力強く。
「・・・じゃあ『俺』以外に誰が連中を止められるって言うんですか。
 聖乳は品切れ、シャルネさんの剣じゃゴーストを倒せない、フェレンさんの術じゃ多勢に無勢で抑えきれない。
 フィオナ姉に至っては動くことすらままならない。
 だけど。俺なら連中に逆レイプされるだけですぐには殺されません」
「「・・・・・・っ!」」

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